「たんもし」こと「探偵はもう、死んでいる。」の原作4巻のネタバレ・感想をしていきます!
前回は、シエスタの遺産を探りに君塚と夏凪はロンドンへと旅立ちました。そこでは新たな《調律者》として未来を視とおす巫女のミア・ウィットロックが登場し、シエスタが生き返る未来は存在することを知りました!続く後編でシエスタが生き返ることはありのでしょうか⁉
ボリュームが多いので前編・後編の2記事でまとめています!今記事は原作4巻のネタバレ・感想の後編の記事です。
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【探偵はもう死んでいる】4巻ネタバレ・感想、後編
では「探偵はもう、死んでいる。」の原作4巻の内容を簡単にですがネタバレしていきます!
今記事は原作4巻の後編の記事です!
前編記事はコチラ➡4巻のネタバレ・感想前編!
研究施設へ
シエスタが生き返る未来の可能性があると知った君彦と夏凪はシードの弱点を探るために次なる目的地へと向かっていました。
君彦と夏凪が向かっていたのは、《SPES》が昔アジトとして利用していたあの島です。1年前に初めてシードと出会った場所でもあります。
「あと十五分ほどで到着予定ですので、探偵様もご準備を」
巫女の使いである、オリビアがここまで船で送ってくれており、君彦と夏凪はここまで来れました。
「それにしても悪いわね、ここまで手伝ってもらっちゃって」
オリビアは「いえ」と言い、
「ミア様の望む未来を作って下さると信じておりますから」
オリビアは静かに微笑みます。
それから島に到着し、オリビアとは一旦別れを告げ君彦と夏凪は島へと上陸します。そして二人は研究施設へと足を運びます。
そしてしばらくすると、二人は《SPES》の実験施設へと辿り着きます。
施設の中を歩いていると夏凪の足が止まります。
「…ごめん」
「大丈夫だ。ここにはもう、お前を傷つける敵はいない」
夏凪は以前この研究施設にて辛い実験をさせられていたので足が止まっていたようです。それを見かねた君彦は――
「ほれ」
「えっ、と…おんぶ?」
夏凪は戸惑ったように声を出した後、ぷっと笑い出します。
「おいこら、なぜ吹き出す」
「ふふ、ううん。君塚らしさ百点の台詞が出たなって思って。褒めてないけど」
「褒めてないのかよ、なんでだよ」
「重いとか言ったら倍殺しだから」
そうして夏凪は君彦の背中に飛び乗ります。
「へぇ。意外と鍛えてるんだね、キミも」
君彦の耳の傍から、いつもの夏凪よりも少し低く聞こえる声が聞こえます。
「――ヘルか」
君彦はなぜヘルが勝手に夏凪から出てきてるのかと尋ねると、ヘルはご主人様にとってこの場所は少しきつい場所である為、夏凪の恐怖する感情を読み取り出てきたようです。
そしてヘルを背負ったまま君彦は少し話しながら歩きます。
「ヘルが夏凪の身体に表出できるってことは、シエスタはどうなんだ?出てこようと思えばいつでも出てこられるのか?」
「そもそもボクとあのメイタンテイでは出目が違うからね、正直な判断は難しいけれど――それでもやはり、あのメイタンテイが再びこの身体に表出することは考えにくい。彼女は恐らく、ボクの縛りある程度解いてもいい判断したゆえに、逆に安心して深い眠りについた。それに…」
そこでしばらくヘルは黙ります。
「ヘル?」
「…いやなんでもない。やっぱりキミは、どうあってもあのメイタンテイのことしか頭にないんだなと思ってね」
ヘルはそうからかうように君彦に囁きます。
「キミがかのメイタンテイを愛するのは勝手だけど」
「愛してなどいない」
「――だけど。ボクのご主人様を泣かせるような真似をしたら許さない」
ヘルは言葉を強くして君彦に約束を交わします!
「ああ、分かった」
「じゃあ約束だよ。嘘ついたら――倍殺し」
そして次の瞬間、夏凪の意識が戻ります。
「…あ、れ?あたし…」
「大丈夫か、夏凪、もうすぐ目的地だ」
君彦は夏凪をおぶったまま進み、やがて地下へと続くエレベーターに乗り込みます。エレベーターの中に入ると行先のボタンが立体映像のように浮かび上がり、B1とB2の二つが表示されました。
「ねぇ、電力が働いてるってことは、誰かいる可能性もない?」
背中に乗った夏凪は不安げに君彦に尋ねます。
「夏凪、立って歩けるか?」
「そうね、万一に備えて逃げる準備もしないと」
「ああ、あとやっぱり少し重くなってきた」
「あたし、もしかしたら君塚のこと嫌いかもしれない」
そんなやり取りをしているとエレベーターは地下1階へと辿り着き、扉が開くと――
「…!どうしてお前がここにいる?」
部屋には幾つもの培養槽のようなタンクがあり、その内の一つには見覚えのある白髪のシエスタが眠っていました!
《シエスタ》との再会
「シエスタ」
君彦は思わずシエスタが入っている培養槽へと駆け付けます。しかし背後から夏凪のに手で目隠しされます。
「何しやがる」
「シエスタ何も着てないから!見るの禁止!」
培養槽の中は白い煙でシエスタの全身は見えていませんでしたが、全裸だったようです。そして君彦は少し距離をとってなぜここにシエスタが居るのかを考えます。
シエスタの身体は冷凍保存され残っており、人工知能を搭載した《シエスタ》へと生まれ変わりましたが、その身体は先日の戦闘にて損傷していたはずでした。
そう疑問に思っていた時――
『ですからここがその病院ですよ、君彦』
そんな第三者の声が聞こえていきますが、辺りを見渡しても誰もいません。
『どこを見ているんですか、ここですよ。ここ』
その声は君彦のジャケットの胸ポケットに入っていたスマートフォンからでした!そこにはメイド服を着た《シエスタ》の姿が映し出されます。
「…なにをやっている、《シエスタ》」
『そんなに驚くことですか?あくまでも私という存在は人工知能ですので、こうしてデジタルデバイスに移植可能なんですよ』
そんな簡単に引っ越し感覚で移植できることにツッコミますが、とりあえず《シエスタ》が無事でいてくれたことに君彦は安堵します。
「けど《シエスタ》、ここが病院って言った?」
夏凪も君彦の肩に手を置きながら、スマートフォンを覗き込み《シエスタ》に質問します。
「そうです。私たちを治療してくれている主治医は、今はここを住処にしているので」
この施設は《シエスタ》のようなイレギュラーな存在を治療するのに適しているようです。
『それで、今さらですが二人は何をしにここへ?』
「シードを倒すための情報を求めて、君塚と二人で世界旅行中…みたいな」
そして夏凪はここには何の手掛かりもなさそうなのでさらに一つ下の階へと潜ろうと提案します。
『ええ、それは構わないのですがそれよりも、以前に増して君彦と渚の物理距離が近いのは、やはりこの二人旅で何かがあったからなのでしょうか』
「今はそんなオチつけなくていいから!ほら、君塚の方に注目して!なんかエレベーター見つめながら決意の表情を浮かべてるから!決め顔作ってるから!」
「夏凪、おまえこそ俺の決め顔をオチに使うな」
そして君彦たちは一つ下の地下へと潜ります。
そこには巨大な機械システムと大きなモニターが壁に並んでいました!そして夏凪が機械の近くに行くと機械が作動しました。
どうやら夏凪は以前《SPES》の幹部であったヘルの身体であったことによって生体認証が作動したようです。
「これで起動はできたみたいだけど。《シエスタ》、あとは任せられたりする?」
『ええ、最初の難問さえ突破できればデータベースに侵入は出来そうです』
次の瞬間、《シエスタ》は複数の画面を行き来しながらハッキングのようなものをします。
『シードは《種》の姿で生物の身体に入りこむうちに、その構造を細胞レベルで理解し…やがて、あのように人に姿にも変態できるようになったと考えられます。特別な器官を持ったクローンを生み出せるのも、それが所以でしょう』
しかし肝心なシードの弱点は見つかりませんでした。
「《シエスタ》、シードの行動履歴を…時刻、場所、その日の天候を含めて、改めて洗ってくれ」
君彦は何かに気づいたように《シエスタ》に指示を出します。そして情報を見た結果、君彦は「シードの弱点になりうるものが見つかったかもしれない」と言い、夏凪もそれに気づきます!
そして次の瞬間――君彦のスマホに見知らぬ番号からの着信が鳴ります!
「もしもし?」
『君彦?よく聞いて。今すぐ日本に帰って――これから二十四時間以内にシードが日本に襲来する』
それは《巫女》である、ミア・ウィットロックからの世界の危機でした!
斎川とコウモリ
「…も、もう疲れました~」
斎川はコウモリから《左眼》を覚醒させる特訓を受けていました。特訓というのは《左眼》を使い、相手の動作を先読みするというものです。その為に斎川はコウモリの耳から出る触手を避け続けていました!
「あと一時間で休憩にしよう」
「鬼ですかあなたは!」
そう言い斎川は床に寝そべります!
「では5分待とう」
コウモリは仕方なく休憩をとることにしました。
「わたし、てっきりそれを出せるようになるための訓練なのかと思っていました」
休憩中、斎川はコウモリに触手について訊きます。
「ハハッ、こんなもの出せるようになる必要はない。いや、むしろ出してはならない」
コウモリ曰く、触手は《種》から発芽して出てきた芽のようなものであり、肉体を栄養として《種》に持っていかれてしまうとのことです。実際にコウモリはその影響もあって目が見えなくなりました。
「嬢ちゃんは幸か不幸か、シードによって器候補として見出された存在だ。副作用を起こさないよう適切な処置を受けた上で、その《左眼》という名の《種》を植えられた。今さらそれが発芽するとは考えにくい」
それを聞き、斎川は安心したのと同時に君彦のことを思い出します。
「君塚さん、大丈夫かな」
「今は人のことよりも、まずは自分を心配したほうがいい」
「フフ、意外に過保護なんですね。コウモリさんは」
そして斎川はいつものペースでボケつつコウモリをおちょくります。
「でも、どうして私に対しては過保護でいてくれるんですか?」
「どこか、似てるんだろうな」
それはコウモリの本来の目的であった助けようとしていた妹のことでした。コウモリは妹が《SPES》によって殺されてしまったことでスカーレットに頼り、生き返してもらおうと思っていました。しかしスカーレットの蘇生は不完全であり、コウモリの思ったものとは違い、コウモリに残されていたのは《SPES》に対しての復讐心だけとなっています。
「では、わたしはコウモリさんの妹と内面が似ていた、ということですか?」
「まぁ、そんなところだな」
そしてコウモリは休憩を終わりにしようとした時――
「コウモリさん」
「…どうした?」
「君塚さんからメールです――もうすぐ、わたしたちの下にシードが来ます」
シード来日
「コウモリさん大丈夫ですか?」
とある廃工場にて、斎川は倒れるコウモリに寄り添います!
「ハッ、これぐらい何でもないさ」
コウモリと斎川はシードが来日するのを知った後、斎川邸を離れ敵から逃げていました!
しかしシードの残党であるクラゲの急襲によってコウモリは怪我をしてしまいました。
「なんでもない人はそんなに血を流しません!」
「過保護なのはどっちだ」
コウモリは重要な耳を潰されてしまい、自慢の聴力を活かせなくなりました。クラゲは無理やり《種》を定着させた半人造人間であり、以前コウモリが逃がしてしまった相手でもありました。
「斎川!大丈夫か!」
「君塚さん!」
刹那、工場の重い扉が開き、君彦が入ってきます!
「ずっと待ってたんですからね…もう!この三日間お喋りできなかった分、これから徹底的に甘やかしてもらいましょう。喧嘩の件は…不問にしてあげます」
「はは、悪かったな」
やけに素直な君彦に斎川は疑問に思いつつも、斎川は一緒に居るはずの夏凪の姿が見えないことに疑問を抱きます。
君彦は「ああ、少し遅れているが、あとで来るはずだ」と言い、コウモリと斎川の下へと近づきます。
「コウモリ、よく今まで斎川を守ってくれたな」
「ハハッ、なに、お前のためじゃないさ」
コウモリは《SPES》を裏切りましたが、まず《SPES》に入ったのも妹を探す為でした。しかし既に妹は殺されており、コウモリは組織の中で情報を集め妹を生き返らせる方法を探しました。そこでスカーレットの死者蘇生能力を聞き、それに頼ろうとしましたがその蘇生は不完全であり、残ったコウモリは復讐心に駆られていました。
「だから代わりに俺たちに協力を申し出たと?」
「ハハッ、おいおい。俺がそんな殊勝なことを言う人間だと思うか?」
コウモリは吸っていたタバコを床のコンクリートで消します。
「これは俺の残滓みたいなものだ。雑巾のごとく搾り上げ、最後にたった一つだけ残った、意志とも呼べない意地のような何か。あえてそれに名前を付けるというのなら、今の俺を動かしているのは、くだらない復讐心という名の内なる衝動――」
コウモリはそう言い少し回復した身体で立ち上がります。
「後ろに隠れておけ」
コウモリは斎川に注意をし、背後に斎川を匿います。
「オレが最後にたった一つやり残したこと、それは」
コウモリは銃を君彦に向けて言い放ちます!
「お前をこの手でぶち殺すことだ――シード」
そうしてコウモリが躊躇うこともなく撃った銃弾は、そのままシードの頭を貫通します。
「なるほど、気づいていたか」
しかし大したダメージもなく淡々とシードは語ります。そしてシードは君彦の姿から白髪の青年のような姿に戻ります。
「体中の細胞が、全身に流れるこの血が、仇敵の心音だけは聞き逃すまいとずっとうるさく啼いている。たとえお前が地獄の果てに逃げようと、このうねりが止むことはない」
本来であれば《耳》を失ったコウモリはシードの正体を見破れませんでしたが、仇敵であるシードの心音だけは覚えていたようです。
「危ない…!」
そしてその後、コウモリは斎川によって押し倒されます!
「なるほど、その娘も俺の種を使いこなし始めたか」
シードの攻撃をいち早く察知した斎川の機転によってコウモリは致命傷である攻撃から免れることができました。
「今の私の左眼なら、あなたの動きは手に取るように分かる…!」
斎川はコウモリとの特訓のおかげで新たな左眼の使い方を覚えました。それは筋肉の繊維を透視することができる左眼によって、身体を動かそうとする時の予備動作をいち早く捉え、相手の行動を先読みできるというものでした。しかし特訓の成果は十分とは言えずまだまだ完璧というわけではありません。
そんな斎川はシードと戦おうとしますが――
「いや、今すぐ逃げろ」
コウモリは斎川を逃がすために時間稼ぎをしようとします!
「――嫌です!なんですか?まさか『ここは俺に任せて先に行け』ってやつですか?流行らないんですよ、今時そんなの」
斎川は泣いているようでした。
「人にはみな、役割がある。たとえば夏凪渚が先代名探偵の意志を継いで世界を敵に倒すように。たとえば斎川唯の両親の思いを背負って歌を歌い続けているように。例えばオレにも、こうして一人戦場に残るという使命がある」
「そんなの…そんなの、わたしを守るためだけに…」
「ハハッ、勘違いするな。嬢ちゃんを守るためじゃない」
そうしてコウモリは斎川に背を向けて言います。
「オレがここに残る理由はただ一つ。オレがこの手で、あいつをぶち殺すためだ」
そして次の瞬間――シードから無数の触手がコウモリに向きます!
「では、この親が間引かねばな」
シードはそう言い、触手をコウモリへと飛ばしますが、それはコウモリに届く前に切り裂かれてしまいます。
「刈り取られるべきはアナタの方よ――シード」
現れたのはシャルでした!
「ごめんなさい、こっちも敵の襲撃を受けて遅くなった」
そしてコウモリは「頼めるか」とシャルに問います。
「それがこの場におけるワタシの役割ってことよね」
そしてシャルは斎川を抱えて、コウモリに背を任せて逃げていきました。斎川の泣き声がコウモリの耳に残る中、シードとコウモリだけが残されます。
コウモリVSシード
「これが貴様の望んだ展開か?」
「ハハッ何度も同じことを言わせる。オレがこの場に残った理由はただ一つ――この手で貴様を殺すためだ」
そしてシードの触手は再び再生し、コウモリの触手との打ち合いが繰り広げます。
「無駄だ、もうそう長く持たぬだろう」
「…ハハッ、厳しいか」
コウモリの右腕はシードの触手によって斬撃を浴び、切断され血が噴き出していました。
「…だが右耳は奪ったぞ」
しかしコウモリもただやられたわけではなく、コウモリも持っていた聴力の能力を封じます。そしてコウモリは胸元の入っている携帯端末の振動によってある準備が整ったことを確認し、隠し持っていた起爆スイッチを作動させます!
「――爆殺か。確かに、もしも俺が人であったなら悪い手ではなかっただろう」
爆弾はノータイムで爆発し、シードを炎で埋め尽くします。しかしシードは炎で焼くことは出来なく、炎の中シードの触手がコウモリを襲いコウモリの胸を貫きます!
「確かにお前を、俺一人で仕留めることは出来ない。この炎で焼くことは出来ない」
コウモリは爆弾や炎でシードを仕留める気はないようで、一つの策を練っていました。
「お前を燃やすのは――太陽だ」
――
しばらくして、君彦と夏凪が斎川に連れられて廃工場へと辿り着きます。
「なんだ、これ…」
「爆破、したんだ…工場ごと…」
君彦達はシードが攻めてくるのを知った後、ある作戦を練っていました。
シードの弱点が太陽の光であることを前提に、シードを所定の場所までおびき出し、コウモリが足止めをし、君彦と夏凪で工場の屋根を吹き飛ばすことで太陽の光を浴びせさせるという計画でした。
しかしコウモリは君彦の作戦をたった一人独断で吹き飛ばしてたようです。
君彦たちはその結果を見るために駆け寄ると、ボロボロになったスーツ姿の男が立っていました。
「コウモリ…?」
しかし次に瞬間、シャルが目の前に現れ、君彦たちに迫りくる触手を切り裂きます!
「あれはもう原初の種に乗っ取られてる。不覚だった…シードが器に出来るのは唯だけじゃないって分かってたのに」
「シードはコウモリを仮の器として使っているのか…」
シードがコウモリを器として使った理由は太陽の光から逃れその身を守るためでした。
「――さすがに回復の時間を設けねば厳しいか」
シードはわずかに太陽の光のダメージを負っていたようで、触手をバネのようにして一気に空中へと駆け上がると、その姿をカメレオンの能力で消して逃げていきます。
4人は一度全員で集まり今後のことを話し合います。
「戦う理由がもう一つできた」
君彦は、コンクリートに落ちていたタバコを見ながら言います。
「途中で姿は見えなくなりましたが、敵が逃げた方向はこの《左眼》で把握しています。」
そして夏凪もシャルも同じ方向の空を見上げていました。
「今日、俺たちの手でシードを倒す」
コウモリの最後
海沿いの道路を一台のセダンが走ります。
「本当にやるのよね、私たちだけで」
運転するシャルがハンドルを切りながら言います。
「ああ、シードが次にどう動くのか、何をしでかすのか分からない。だったらむしろ、少しでもダメージを与えられている今が敵を倒すチャンスだ」
4人は最後の決戦に向けて決意を固めます!
そして斎川が予測した近辺には、大きな海にかかる橋で、たまつき事故が発生してました。その先に見えたのはコウモリの姿でした。
おそらくシードは既にコウモリという壊れかけた肉体を捨てどこかへと潜んでいるようでした。
「降りよう。シャル、車を停めてくれ」
橋の上には怪物を恐れて逃げた出したのか、人の姿はありませんでした。
「君塚さん、気をつけてください。コウモリさんはもう…!」
斎川が忠告すると、コウモリは触手を伸ばします。
「アアアアアアアアアアアア!」
おそらくそれは《種》の暴走であり、コウモリはもう意識を失っていました。
「お前と戦うのは二回目だな、コウモリ」
君彦は銃を構えますが、既にコウモリは戦える状態ではありませんでした。
コウモリの両耳から触手が暴走し、君彦は触手に銃弾を浴びせます。そしてコウモリの頭に銃口を向けあと少しで引き金を引くタイミングにて――
「…ハハッ、皮肉なもんだ」
触手が破壊されたことで種の効力が弱まり、コウモリは自我を取り戻しました。
「コウモリ!今、手当を…!」
「おいおい、さっきまで殺し合いをしておいて何を言っている」
コウモリは既に自分の命は長くないと悟っているようでした。そしてコウモリに夏凪が近づいていきます。
「ありがとう、あたしの心臓の持ち主を教えてくれて」
「ハハッ、まさか人に感謝を伝えられるような生き方をした覚えはないが…そう悪い気もしないな」
そしてコウモリは君彦に言いたいかったこと伝えます。
「お前は諦めるな」
コウモリは何かを託すように君彦に伝えます。
「オレは失敗した。だがお前はまだやれる。たとえ何を犠牲にしても、なにを代償に捧げたとしても、それでも己の願いを叶えるために、歩みを止めるな。思考を放棄するな。人はそれを禁断の果実だと諫めるだろう。修羅の道を歩むお前を笑うだろう。それでも、お前の中に渦巻くその願いが本物なのだとしたら、何を賭してでも叶えたい願いならば――縋れ。縋って、掴め――君塚君彦」
コウモリはそう言い、初めて君彦の名前を呼びます。君彦は「――ああ、分かった」と告げるとコウモリはニヤッと笑いました。
最後、斎川がコウモリに近づきます。
「あなたが妹さんのことを二十年間忘れなかったように!わたしがずっと両親の姿をこの瞼に焼き付けているように!これからわたしは、あなたのことを覚えておきます!この左眼がずっとずっと、あなたの姿を覚えておきま!あなたの守りたかったものは、わたしが…ここにいつ四人がいつまでも覚えています!だから――」
斎川は顔をぐちゃぐちゃに泣きながら、最後は笑顔でコウモリに言います。
「だから、安心して下さい――アルベルトさん」
斎川は最後にコウモリの本当の名前を呼びました!
「――そうか、思いは、消えないのか。ハハッ、それは、知らなかった」
そしてコウモリは太陽の光を浴びながら、誰かが見えているかのように、最後にこう呟やいて死にます。
「会いたかった、エリー」
シードとの決戦を
コウモリと最後の会話を交わした君彦たちは、再びシャルの運転する車に乗り込みシードを追跡します。斎川の左眼によって効率よく当たりをつけ、やがて君彦たちは郊外にある廃墟した大型ショッピングモールへと辿り着きました。
「――来たか」
十数メートル先、空車だらけの駐車場の一番奥にシードはいました。その姿は、銀色の長髪で、国籍や性別すらも超越したような無個性で無表情の顔で立っています。
「シード、お前は一体なんだ?」
君彦はシードに何故人類を侵略を犯してまで生存本能にこだわるのかを問います。
「この地球に不時着したのは五十年前のことだ」
シードは自分の生い立ちを語り始めます。
シードは、はるか何万光年離れた銀河で起こった超新星爆発による衝撃波によってこの惑星へと墜落しました。シードが落下したのは、暗く寒い砂漠のような土地でした。そして移動を続けるうちに気温が上昇すると同時に辺りが明るくなっていくのが分かります。
それが太陽でした。
太陽の光を受けたシードは急速に《種》が枯れていくのが分かり、そしてどこにも逃げ場などないということも分かりました。
そして天敵である太陽の存在を知ったシードは、徐々にこの星の仕組みを学び、多種多様な生物が存在することを知ります。その頂点にはヒトが支配していることも。
そこからは研究を重ね、太陽を克服するためにヒトをの身体を器とすることにします。しかし研究は進まず、シードの種を取り込んだヒトは養分を喰いつくされすぐに枯れてしまいます。
そして50年かけてシードは、自分に適合する器を見つけ出します!それが夏凪とシエスタでした。
しかしシエスタの手によってそれは両方失われてしまします。
「なぜだ。なぜそうしてまで俺の目的を阻む?どんな正当な理屈があって俺が生存本能を満たすことを妨げる?俺はヒトという種族を、なにも壊滅させるつもりはない。器となり得なかった者たちは、俺の邪魔にならない範囲で生存すれば良い。それで十分な住み分けはできるはずだ。にも拘らず、なぜお前たちはまだこうして争おうとする。」
君彦は武器を構えないまま、シードに返答します。
「お前の言いたいことは分かった。俺たちはお前殺さないし、攻撃も加えない。お前の生存本能を否定するつもりもないし、生き延びるために必要なことがあればできる範囲で協力だってする。だけど――でも斎川唯は渡さない。俺たちの仲間は誰一人犠牲にさせない。」
それを聞いたシードは何か納得した様子でした。
「なぜ俺と貴様ら人間で、こうも致命的なずれが生じるのか、ようやくそれが分かった」
「どういうことだ?何が言いたい?」
嫌な予感がした君彦はシードに尋ねます。
「貴様ら人類は、とうの昔に生態系の頂点から陥落している。にも拘らず上位である存在の礎になることを拒否することは、自然界の理に反する」
シードは、ヒトが動物を食べて生きているように、シードはヒトを器にすることで生存本能を満たすということを主張します。
シードは、君彦たちを一個人として見ているわけではなく、あくまでヒトという大きな枠組みとして認識しているようです。
「それでも抗うと言ったら?」
「人もまた家畜に慈悲は与えまい」
そして君彦はシードに向かって銃を構えます!それと同時にシードも背中から触手を伸ばし、とがった先端が君彦達へと向きます!
「作戦は?」
「ああ、いつも通りだ」
「特にないってことね」
君彦とシャルは先頭に立って、シードに迎え撃ちます!シャルは剣で触手を切り裂きながらシードとの距離を詰めると、急に地震が起こります!
「俺の《種》ならもう、この惑星の至る場所に蒔いてある」
シードがそう口にした瞬間、駐車場の壁や床から大量のいばらが生えてきます!
そして斎川だけはあっさりと棘だらけの植物に囲まれてしまいます。シャルはなんとかしていばらの中を抜け出し斎川を助け出そうとしますが――
「ッダメです、シャルさん!」
斎川は左目で何かを捉えたようで、手を差し伸べたシャルを突き飛ばします。
「―――ッ!」
そんな斎川の首筋をシードの触手がかすめ、斎川は首から鮮血が溢れました。
「…あれ、おかしいですね。コウモリさんのことは、一度これで助けられたんですけど…」
そして首を押え青白い顔をした斎川は、大量のいばらに飲み込まれるようにして目の前から消えてしまいました。
「斎川…!」
「唯ちゃん!」
君彦と夏凪は斎川に声をかける中、シャルは責任を感じたのか、シードに向かって突進をしていきます。
「あの器を仲間と言ったか?まともに守れぬ貴様らがよくそう名乗れたものだ」
シードは迫りくるシャルに、触手を鞭のようにしならせシャルの腹部を打ち付けます!
「…ぁ」
「やはり脆いな、人類は」
そしてシャルはそのまま立体駐車場の外へと投げ飛ばされます。
「あと二体か」
君彦は、銃を手にシードの下へと疾走し、致命傷を避けながら突き進みます!
「そうだ。それが生存本能を高めるということだ」
そんな声が聞こえた時には、君彦は冷たいコンクリートの上を転がっていました。どうやらシードの触手をもろに喰らってしまったようです。
鉛のように重くなった体で君彦は、自分の死を覚悟しもう一度立ち上がります。そして君彦はシエスタのことを思い出します。いつか必ず会いに行くと――それまでは絶対に死ねないと。
「大丈夫だよ」
その時、全てを包み込むような声が背中から伝わります。
夏凪が後ろから抱き締めていました!
「君塚にはやることがあるでしょ?だから今は少しの間眠ってて」
「夏、凪…」
そして君彦はその場に崩れ落ちます。そんな君彦が最後に見たのは、紅い瞳に焔を宿した少女でした!
「世界の敵は、名探偵が倒す」
探偵代行――夏凪渚
「その人格でも俺の《種》を使いこなすか」
「あたしのことはちゃんと区別できるんだ」
シードは紅い目の力である《言霊》を使った夏凪のことを見逃しませんでした。
「唯ちゃんをどこに連れてったの?」
「正式な器にするためには準備がいる」
シードは質問には正面から答えませんでした。ただその回答はまだ唯が生きているという風にも聞こえます。
「貴様の肉体にはもう二つの人格が眠っている認識しているが、それすらも表出さずに戦うつもりだと?」
「そう、あたしが戦う。だって、もしあたしがここでヘルと意識を入れ替えたら…あなたはまたこの身体を器にしようとするでしょ?」
そして夏凪はマスケット銃の引き金を引きます!しかしその銃弾は本体に到達する前に防がれてしまいました。
「これであなたの触手は二度とあたしに攻撃することができない」
夏凪の狙いは、シエスタが昔使用していた、自身の血を込めた紅い弾丸で相手の触手から身を守るためでした!
「そうか。俺に敗れた後、アレはそんなものを手にしてたか。だがそれは元はといえば、同品質での争いを防ぐために俺が遺伝子を組み替え、生み出したシステムだ。いくらでも対抗策はある。」
そう言い、シードは夏凪の頭上に向けて触手を勢いよく放ち、天井から大きな蛍光灯が夏凪をめがけて落ちてきます!
夏凪はどうにか避けますが、割れた破片が足に突き刺さってしまいます。
「動け、あたしの足!」
夏凪は自分に《言霊》を使用し、無理やり足を動かします!
「さて、遺伝子の組み換えは済んだ。これで俺は再び貴様を攻撃できるだろう」
シードは戦いの中で自らの遺伝子を操作しており、夏凪に撃たれた触手の効果をなくしていました。そして触手は夏凪に襲い掛かります!
ここで夏凪は、ロンドンにてミアとの会話を思い出します。
君彦が席を外した会議にて、ミアと夏凪は二人きりになった後、死者を生き返らせるという禁忌を犯そうとすることで、代わりに生まれる歪みについてミアは夏凪に告げていました。
『それでいいの?』
『いいよ、それで。だってそうでしょ?あたしの使命は――探偵代行だ』
刹那、夏凪の腹部が触手によって貫かれます!!
完全な致命傷で、音を立てるように血がしたたり落ちます。
「あたしじゃ、あなたには敵わないのかもしれない!でもいつの日かあなたを打ち倒す存在が現れる!」
薄らぐ意識の中で、夏凪はシードが最後に口にした言葉を耳にします。
「お前もか、ヘル」
そう言った直後、シードは外からヘリコプターの音が聞こえるのを聞き、援軍が来る前に器である斎川を保護し、ふっと消えていきます。
「…ここまで、かな」
残された夏凪は、足がふらつき、その場に倒れます。
そして這うように君塚の下へと行き――
「君、塚…あり、が…」
そこからは先の言葉はなく、夏凪は永い眠りに就きます。
決戦後
君彦は目が覚めると、白い天井が視界に入ります。
「気が付いたか」
ベッドの少し離れたところには、加瀬風靡が果物にナイフを当てていました。
「それで俺はどれぐらい眠ってた?」
「ん、四十時間ってところだな」
風靡は腕時計を見ながら答え、「まだ寝ておけ」と君彦をたしなめます。
「お前に伝えるべきことが三つある」
すると風靡はここに来た目的を語りだします。
「まずは一つ――シャーロット・有坂・アンダーソンは今、意識不明のまま集中治療室に入っている」
シャルはシードの触手によって三階建ての立体駐車場から受け身も取れないまま突き落とされましたが、なんとか一命を取り止めたようです。
「そして二つ目――斎川唯は今、シードに囚われていると思われる」
シードの目的は、斎川を器として迎えることであり、斎川は殺されてはいないようです。
「アタシもあらゆる手段を使って捜索しているところだ。ただ、今のところはシードが何か目立った行動を取っている気配はない」
しかし、斎川が無事である保証もないので、一刻も早く救い出す手を考えなければならないと君彦は考えます。
「それで風靡さん。夏凪は今どこにいる?」
すると風靡は「アタシが間違えてた。あいつは、探偵だった」と呟き――
「責務を果たす為なら何を犠牲にすることも厭わない。そんな自己犠牲を、かつての《名探偵》から受け継いでいるあいつは名実ともに――」
次の瞬間、君彦は風靡を殴っていました。
「アタシを殴って何になる?」
こんなことをしても何にもならないと思っていても君彦は無意識に彼女に掴みかかってしまいました。
「その拳はこれから先、本当に振るうべき相手にとっておけ」
風靡はそう言い、胸ぐらを掴んでいた君彦の腕をほどき、それ以上は何も言わず病室を去っていきます。
残された君彦は現実を受け入れる勇気がなく、ただその場に立ち尽くしてしました。
「夏凪は」
探偵はもう、死んでいる。
その後…
あれから三日、君彦の怪我の治りは異常に早く、早々に退院しました。ですがまだ足の調子は悪く、自宅にて療養中です。
「――また、これか」
君彦はシエスタを失った時のように、また自堕落な生活を送っていました。
君彦は失敗したこと後悔します。シャルに生死の淵を彷徨わせ、斎川を敵の手から守ってやれず、そしてヘルと約束した夏凪を泣かせるような真似はしないという約束を破ってしまったことです。
「腹、減ったな」
こんな時でも腹が減るのかと思いましたが、君彦は出かける気力もないのでポストに出前のチラシでも入ってないかとポストを開けます。
そして――宛ての名のない一通の手紙があることに気づきました。
君彦は、封を開けると、中には2枚のA5サイズの手紙が入っていました。
「――これ、は」
書いてあるのは夏凪からの手紙でした!!
この手紙を読んでいるってことは、もうあたしは君塚の隣に居ないんだね。
――なんて、まさかそんな映画でありがちな台詞を自分が言うことになるなんて、思いもしなかったな。実は、ちょっとした予感…というか覚悟があってね。シエスタが君塚に手紙を残して真似るわけじゃないんだけど、あたしも今これをロンドンの家で、君塚の寝顔を見ながら書いています。
それでこの手紙は、もしもあたしの身に何かあったら君塚に渡してほしいって、ある客室乗務員に渡す予定なんだけど、ちゃんと引き受けてくれるかな?あ、でもこれを今君塚が読んでいるってことは上手くいってるのか。よしよし。
てなわけで、ここからが本題ね。
まず君塚にお願い。
もしこの手紙を読んでいるいる今もまだシードを倒せてなかったら――必ずいつか、君塚の手で倒してほしい。実は私も秘策はあるんだけど…それで勝てる保証はなくてさ。だけどあたしがいなくなっても、頼りになる仲間は他にいるはずだから、頼んだよ!
次に、謝罪。
だいぶ前だけど。あたしが君塚に約束したこと覚えてる?
あんたを置いて勝手に死んだりなんてしない、って。だけどごめん、その約束、守れなかった。…怒るかな。怒ってくれるといいな…なんてね。
最後に、感謝の言葉。
いっぱい助けてくれてありがとう。
1年前、ロンドンで。記憶を失ってたあたしをに優しくしてくれて、ありがとう。薬指に指輪をはめてくれてありがとう。敵のアジトに連れ去られても助けに来てくれて、ありがとう。
それから他にも沢山。あたしの心臓の持ち主を探してくれて、あたしはあたしの人生を生きていいって言ってくれて、クルーズ船の上で敵から助けてくれて、あたしの過去を許してくれて、夜の屋上で励ましてくれて――ありがとう
あたしは君塚に沢山のものを貰った。少しは返したかな?きっとまだまだなんだろうな。だからやっぱりもうちょっと、一緒に居たかったな…いや別に告白とかではないけど。あたしは君塚のことななんて何とも思ってないのであるからして。
まぁ。でも。君塚はあたしのことどう思ってたか分からないけど、あたしは君塚のこと、嫌いじゃなかった。嫌いなはずが、なかった。だからもしもこれでお別れだとすると、少し寂しい気がするけど――でも、あたしは探偵として、最後の仕事をやり遂げるから。
だからその時には、少しでいいから褒めてほしいな。
ここで手紙は終わります。
「…ふざけるな」
君彦はこの三日間、夏凪のことをずっと思っていました!一か月前、ぬるま湯に浸っていた君彦を引きずり出してくれたこと、シエスタの思いを見て見ぬふりをしようとした俺を叱ってくれ代わりに泣いてくれたこと、学校の屋上で友達でいてくれると言ってくれたこと。
「伝えてないのか、俺は」
そこで君彦は、まともに夏凪へ感謝の言葉を伝えていなかったことに気が付きます。1年前、シエスタの時も何も伝えられないまま死に別れたというのに…
「また同じ失敗をしたのか。」
そこで君彦は手紙の裏に『追伸』と書いてあることに気が付きます。
一個だけ忘れてた!あたしがただで死ぬような女だとは思わないでよね?
それを見た君彦は「どういうことだ?」と首をひねると――ふと柔らかな風が吹きます。その方向に君彦は顔を向けると――!
「私の《七つ道具》の一つでね、この鍵に開けられない錠はないんだ」
君彦しかいないはずの部屋に、一人の少女がいました。その声はいつしか聞いた声であり、我が物顔でテレビを見ていました。
「…おい、不法侵入だぞ」
「まぁまぁ、私が勝手に侵入するのは君の家だけだよ」
そんないつも交わしていたような戯言を挟みながら彼女は君彦に近づきます。
「ねぇ、助手」
そうして、白髪の彼女はそっと右手を差し出しながら君彦にこう言います。
「もう一度、仲間を助けに旅に出よう」
続き➡5巻のネタバレ前半
【探偵はもう死んでいる】4巻ネタバレ・感想:まとめ
以上「探偵はもう、死んでいる」4巻のネタバレ後編でした!
今回は、ついにシードとの決戦がありました!結果はシャルは重体で斎川は連れ去られ、夏凪は死んでしまいましたが、なんと最後はシエスタが復活していました!
これからの展開が非常に楽しみであり、次巻で《SPES》との戦いは終止符となりそうです!
5巻ネタバレ前編➡「探偵はもう、死んでいる」5巻のネタバレ前半
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