【探偵はもう死んでいる】原作5巻ネタバレ・感想後編!他の調律者

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探偵はもう、死んでいる。

「たんもし」こと「探偵はもう、死んでいる。」の原作5巻のネタバレ・感想をしていきます!

5巻前半ではついに《SPES》編が完結しました。シードとの決戦では、斎川の救出には成功したものヘルはシードと共に封印されるという結果となり、夏凪は未だに意識を取り戻していません。

後半で夏凪が復活することはあるのでしょうか⁉

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ボリュームが多いので前編・後編の2記事でまとめています!今記事は原作5巻のネタバレ・感想の後編の記事です。

前編⇒5巻ネタバレ・感想前編

注意

・ここからはネタバレを含むのでご注意ください!

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「探偵はもう、死んでいる。」のアニメ1期では原作小説の2巻の途中までが描かれています。
「たんもし」のアニメでは、原作と少し時系列が異なる部分があるので、「たんもし」をしっかりと楽しみたい方は原作を読んでみましょう!

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【探偵はもう死んでいる】5巻ネタバレ・感想、後編

では「探偵はもう、死んでいる。」の原作5巻の内容を簡単にですがネタバレしていきます!

今記事は原作5巻の後編の記事です!

前編記事はコチラ➡5巻のネタバレ・感想前編!

新たな調律者

君彦はシエスタを車イスに乗せ、ある病室へと向かいます。

目的の病室の扉を開けると、そこにはベッドで眠る夏凪に姿がありました。夏凪はヘルが封印された後は眠りに就きそこからは未だに目覚めていませんでした。

「経過は良好。僕がいない間も、特に問題はなかったようだ」

君彦が振り返ると、そこには白衣を着た男が立っていました。そして男は夏凪の腕に繋がれている点滴に調整を加えます。

「世話になったな」

「それはこの少女のことか?それとも君自身のことか。確かに僕は数えきれないほどの患者の世話を焼いた、心当たりがあまりに多い」

男はそんな軽口を叩き、君彦は改めて君彦の仲間たち全員が世話になった事に感謝を伝えます。男は「礼はいい」と言い、まだ名前を名乗っていなかったことを思いだします。

「僕の名はスティーブン・ブルーフィールド――《発明家》だ」

そしてシエスタが補足で彼も調律者であることを伝え、シエスタの持つ《七つ道具》の制作にも関わっており、シエスタの身体を冷凍保存したり、人工知能を搭載したノーチェスもスティーブンが生み出したと言います。

「久しぶりだね、スティーブン」

「ああ。こうして実際に動き喋っている君を見ると、一年にわたった実験は成功していたことが目に見えて分かる」

そしてシエスタはここに来た本当の目的を伝えます。それは夏凪に関してであり、夏凪を救ってほしいということです。

「それは医者として僕をあまりにも過小評価している」

スティーブンは、常に依頼人を救うべく全力を尽くしています。持てる力の全てを使い出来ることはやりつくすことにしています。

「ゆえに僕がこれから新たに、夏凪渚に対して施せることはなにもない」

スティーブンは既に夏凪を蘇らせようと、アリシアの心臓を移植したりなど行っており、それ以外でも出来る限りの手を尽くしていました。

「僕は二人を生かすためなら1人を殺す。三人は救わない。常に全体の、最大幸福を考える。数が全て。救われる人数が多いことこそ正義。死者の遺志に思いを馳せている時間は、生者を救い続ける僕にはない」

そしてスティーブンは次の患者が待っていると言い残し、去っていきます。

「悪い、夏凪。変な話を聞かせた」

君彦は眠ったままの夏凪に語りかけます。しかし君彦とシエスタはスティーブンが去った後も諦めず、《発明家》に代わる新たな調律者へと会いにいくことにしました。

次の目的

あれから三日が経ち、君塚とシエスタは引き続き夏凪を目覚めさせる方法を考えていると、ある人物ととある会議へと参加するために二人はニューヨークへと旅立っていました。

とある会議とは連邦会議であり、それは調律者が一堂に集う会議です。今回は世界の危機であるシードが倒れたことでシエスタが呼ばれ、君彦もそれに参加するようになりました。

「けど私たちが会いに行くのは、その中でも最も厄介と言える人物だからね」

「吸血鬼――スカーレット」

会議に参加するついでに君彦たちは夏凪を目覚めさせる方法を生死の専門家でもあるスカーレットに訊こうとしていました。

それから十二時間のフライトを終え、二人はホテルに荷物を置き、休む間もなく連邦会議が行われる場所へと向かいます。

ホテルからは送迎車で向かうことになるほどのVIP待遇で向かいます。

ついた場所は、広い庭園の先に立派な宮殿のようなものが建っており、かなり豪華そうでした!

「調律者は全部で十二人…今のところ俺が知ってるのは半分ってところか」

《名探偵》シエスタ、《暗殺者》加瀬風靡、《吸血鬼》スカーレット、《巫女》ミア・ウィットロック、《発明家》スティーブン・ブルーフィールド、そして聖典を盗み出したという《怪盗》

やがて君彦とシエスタは大きな扉の前へと立ちます。

「いい、助手?これから先、今までの常識が通じるとは思わないで」

そう忠告しシエスタは、扉を開けます。

まず最初、その扉の先の大部屋に広がっていたのはーー長机に飛び乗った少女と加瀬風靡がにらみ合っている光景でした。

「――ここは神聖な場だ。武器を下げなさい」

君彦とシエスタ、そしていがみ合っていた二人もその視線に向けます。そして上座に座っていた壮年の男が一切の瞬きをせずに言います。

「今日の会議の主役の登場だ。さあ、会議を始めよう」

連邦会議

「《名探偵》シエスタ、到着が遅れました」

シエスタはそう言い頭を下げて詫びると、「君も」と君彦にも促して謝り、近場の席へと座ります。

「お初にお目に掛かるわね――名探偵」

すると先ほどの机に立っていた少女が正面に座ったシエスタをにらみます。その少女はアニメのコスチュームのような派手な格好に身を包んでいました。

「何度も《連邦憲章》のルールをはみ出して、特例を許されて、挙句の果てにはあの世からも蘇るなんて…どれだけ世界から愛されたら気が済むわけ?」

少女は持っていたステッキをシエスタに向けて言い放ちます。

「武器を下ろせト言われたばかりじゃなかったか?――リローデット」

その少女はリローデットというらしく、反発したのは加瀬風靡でした。

「――フウビ。君もだよ」

例の上座に腰かけたスーツ姿の男性が、風靡にも銃をしまうように窘めます。

「…そうか。あんた、フリッツ・スチュワートか」

君彦はその男性をみて、思い出したかのように言います。

「改めて、始めまして。ニューヨークで市長をやっている、フリッツだ」

フリッツは、かつて君彦とシエスタがこの街で暮らしていた時の頃から、政治家として頭角を現していた人物であり、温厚な人柄と確かな実績で指示を集め、今もなニューヨークで市長として表舞台に立っていました。

そんなフリッツは調律者としては《革命家》の任を任されており、世界を裏側からほんの少し傾けることが使命です。この場では司会役を担っているわけであり、調律者のリーダーというわけではありません。

フリッツは君彦が会議に参加するのが初めてなので、改めてメンバーの紹介をすることとなります。

「そういえば俺とあんたは似た立場なんだな、オリビア」

君彦の向かいの席に座っている知っている人物のオリビアでした。

「ええ、ですが、ちなみに巫女様もおられます」

オリビアはノートパソコンを開き、そこには《巫女》であるミアが映っていました。

『オンラインでの参加も可能だって聞いたから』

そしてフリッツは一番端に座っているダークスーツの男に目を向けます。

「…………。」

サングラスをかけた男は、座ったまま微動だせず一言も発しませんでした。

「《黒服》だ」

代わりにフリッツが男の名を言い、君彦はかつてシエスタと出会うきっかけとなった飛行機にてマスケット銃を密輸させた人物を思い浮かべます。

「そう。すなわち《黒服》とは、巨大なパズルの完成間近に紛失してしまったピースの代わり。錆びなくて動かなくなった歯車を再び回転させるための円滑湯。とある物語を成り立たせるために登場人物の前に現れるご都合主義。彼らは、そういう存在だ」

フリッツはそう説明し、次の人物を紹介します。

「私の名はブルーノ。《情報屋》として皆さんに役立つ情報を提供することが仕事だよ」

そう言ったのは、シルクハットを被り、白いひげを蓄えた老人でした。

「《名探偵》さんとは、久しぶりになるかな」

「ええ、お会いできて嬉しいです。ブルーノさん」

シエスタとブルーノは旧知の仲であるらしく、今までも数々の情報を提供してもらっていたようです。

そして次に紹介された最後の人物は、風靡と揉めていた問題児な少女です。

「ようやくあなたと話せるわね」

その少女―――リローデットは橙色の髪の毛を払いながら君彦に向けて言い放ちます。

「君塚君彦、あなた――この《魔法少女》リローデット様の使い魔ペットになる気はない?」

「…一ミリも俺にメリットがあるとは思えないんだが?」

「そんなことないわよ。ほら、名探偵の助手もそろそろ飽きたでしょ?それより可愛い魔法少女の犬になった方が絶対楽しいわよ」

するとシエスタはこのやり取りに割って入ります!

「悪いけど、助手があなたのものになることはないから」

それからはシエスタとリローデットの机を挟んでの冷戦が始まります。

「リルだって《特異点》さえ利用できれば、もっと仕事も効率よく…」

そこでフリッツがリローデットをなだめ、その場を収めるようにします。

「さて――。余談はこれぐらにしておこうか」

そしてフリッツは、今回の会議の本題へと話を移します。

「《聖典》に書かれた未来が変化したことについて、君はどんな見解を持っている?」

それは世界の危機であるシードを倒すために、本来であればシエスタが生き返らず、その後に就任した夏凪渚の手で倒すはずだった未来が、シエスタが生き返ることで変化したことについてでした。

「果たしてこの結末は君が…いや、白昼夢が望むものだったと思うかな?特異点シンギュラリティ

他の調律者の視線が一気に君彦に集まります。

特異点――それは以前スカーレットも行っていた言葉であり、未来を変える存在、世界を動かすイレギュラー、その正体こそが君塚君彦であるようです。

「《特異点》に訊く、これから君は、どのように世界に関わる?」

そして君彦はその場から立ち上がります!

「フリッツ。つまりあんたは、俺たちがシエスタを生き返えらせようとしたことに問題があったと、そう言いたいのか?」

「要約すると、そういうことになる」

それはまるでシエスタが死ぬことが運命で決まっているようないいようであり、それを聞いた君彦は言うべきことを決めます!

「そうか。シエスタは生き返るべきではなかった、か。本気でそう思っているのか。だったら、あんたたちは今すぐこの仕事を辞めたほうがいい。シエスタを失うことは、全人類、全世界、全宇宙にとっての損失だ

室内はしん、と静まり返ります。

あまりの沈黙に耐えられなくなった君彦は「…と、思うが、まあ、あとはお偉い皆さんに判断いただいて」と情けなく言います。

そして席に戻るとシエスタが「バカか、君は」といつもの感じで言いますが、その後「でも――ありがとう」と笑顔で言います。

「さて、助手にここまで頑張らせておいて私が何も言わないわけにはいかないね」

シエスタは君彦に代わってその場に立ち上がり、今回の件についての持論を述べます。

「勿論、今回の件について責任を取る準備はできている。私はこの場をもって《調律者》の職を辞し、代わりに夏凪渚を正式に次期《名探偵》に指名したい

会議後

連邦会議を終えた君彦とシエスタは、軽めの夕食を摂るために宿泊施設先のカフェテリアに来てました。

「《名探偵》を辞めるって本気なのか?」

「ああ、そっちの話?てっきり《特異点》のことかと」

《特異点》のことは気にならないと言えば嘘になりますが、それよりも君彦はシエスタが《名探偵》を辞めることの方が優先であると判断します。

「私の《名探偵》としての使命はあくまでも《SPES》を殲滅すること。それを成し遂げた今、私が《名探偵》の職を辞することはそんなにおかしなことだとは思わないけど」

「生まれつき探偵の体質が染みついているじゃなかったのか?」

「そうだね。だからこそ仇敵を倒した今、私は《探偵》に戻る。それだけの話」

それは反論の余地をさせないような答えでした。

「もちろん、渚が今でも《名探偵》をやりたいと言ってくれたらのはなしだけどね。今の渚はシードの《種》の力も喪失して、普通の女の子に戻っているかもしれない」

「…ああ。だからこそ、夏凪本人にそれを訊かないとな」

事実、連邦会議でも夏凪を正式に《名探偵》にするには、一度夏凪本人を会議へ招集する条件を出されています。

それからは夏凪を救うために会議には参加していなかったスカーレットに会いに行くことを決めますが、その前に店内から「――全員動くな!」と一発の銃声と声が聞こえてきます。

「助手。本当にそろそろ君の体質なんとかならない?」

「ああ。まさにそれが今の、俺の二番目の願いだ」

その後は事件をあっけなく解決し、翌日。

君彦とシエスタは加瀬風靡に呼び出されていました。

「…それで?昨日の事件でなにか話が?」

「ああ。実は昨日お前たちがしょっ引いてきた奴らに、事件を起こそうとした動機を吐かせたんだ。そしたらあいつら、ちょっとばかし面白いことを言い始めてな」

風靡は昨夜の事件で気になることを伝えるために君彦たちを呼び出したようです。

「奴らは言った――アルセーヌを解放せよ

シエスタはピクリと反応しますが、君彦は何のことか分からずにいました。

「怪盗だよ」

それは十二人の調律者にして、唯一の裏切り者《怪盗》アルセーヌの名前でした。

「なんでも最近、アルセーヌを解放することを目的としたテロがここニューヨークで頻発しているらしくてな。フリッツの野郎も対応に追われているそうだ」

風靡はタバコをふかしながらフリッツの名前も出し、しかも世界各国でちらほらとそういった事件の報告があるらしいと告げます。

「《怪盗》の仲間はそんなにもいるのか?」

「確かに《怪盗》には協力者が多くいたと聞く」

しかし解放運動している奴らはアルセーヌの仲間ではなく、ただ単に知らないうちにアルセーヌに協力させられている可能性があると風靡は言います。

「彼は《怪盗》――人間の心や意思をも盗み出すことができる」

シエスタは珍しく険しい表情で応えます。

「…っ、けど、今アルセーヌが脱獄を企んでいるんだったら、まだ対策の取りようはあるんじゃないか?」

「ああ、そうだな。それができれば良かったんだが。無能な上の連中曰く、《怪盗》アルセーヌはすでに脱獄を果たしているらしい」

警察署を出た後、君彦とシエスタは時間が空いたため、どういうわけか劇場でミュージカルを見に行きました。

「やっぱり本場のミュージカルはいいね」

開園から三時間後、シアターを出てホテルへの帰り道を歩いていると、シエスタはグッと背伸びをしながら、夜も更けた空に向かってそう言います。

「なにより主演の二人の濃厚なキスシーンを見て君が気まずそうにしていたのが面白かった」

「意味の分からん楽しみ方をするな。俺を見るな、劇を見ろ」

軽口を叩きながらいつものように帰っていると、ふとシエスタは君彦の顔を覗き込み「怪盗のこと考えてた?」と言います。

「シエスタは、《怪盗》について他に知っていることはないのか?」

「アルセーヌはとにかく秘密が多い人物だったからね。私も、彼の怪盗としての実力にまつわること以外詳しいことはあまり知らない。でもそんな彼の技術で確かなのは――アルセーヌになにかを盗まれた者は決してその事実に気付くことはない

そんな圧倒的な技術を見込まれてアルセーヌは《怪盗》としての役職に就いたようです。

それから君彦はアルセーヌについていろいろと分析を始めます。それを見たシエスタは―――

「君は昔より、多角的に物事を見られるようになったね。この調子で伸ばしていこう」

「…久しぶりに聞いたな、その腹立つ誉め言葉」

「だから、これからも君は、夏凪渚を隣で支えてあげてほしい」

シエスタは真っすぐな瞳を向けて君彦に言い、君彦はそれに対して返答をしようとした時――

「助手、そろそろ時間みたいだよ」

「時間?…っ!」

暗闇から、その白い鬼が顕現します。

「久しいな――白昼夢」

世界を守護する十二の調律者の一人である、《吸血鬼》スカーレットが赤い血の付着した歯を見せながら登場します!

吸血鬼と魂の在りか

「やっと会えたね」

「ハッ、そうかそうか。そんなにもオレに会いたくて再び現世に蘇ったか」

「違うから。あなたにたまたま用があって会いに来ただけだから」

二人は何かしら昔に因縁がありそうな話し方をしました。

「スカーレット。目を覚まさない人間の意識を取り戻す方法を知らない?」

シエスタはスカーレットへさっそく本題を切り出します。

「人の魂はどこにあると思う?」

スカーレットは逆に質問を返します。

「脳か、それとも、そこか」

スカーレットはシエスタの心臓を見つめながら言います。それに対して君彦もシエスタも答えられずにいました。

「ヒトの意識の在処。まあ、その正しい答えはオレも持ち合わせていないのだが」

スカーレットは一転、すかした顔で言い放ちます。

「世界一無駄な時間だった…」

「この男はこういうことをドヤ顔でやるからね」

目を覚まさない人間の意識を取り戻す方法に関してスカーレットは答えを持っていませんでした。望む答えが返ってこなかったことにシエスタは落胆しますが、もう一つスカーレットに訊きたいことがありそれを訊きます。

「昔、《怪盗》が《原初の種》とどんな取引をしたかあなたは知らない?」

それは君彦たちがもう一つ抱える問題でした。

「さあな。あの退屈な会議にも久しく出ていない以上、その辺りのことはオレの知る所ではない」

スカーレットは肩をすくめ、またしても求めていた答えを提示してくれませんでした。

「ああ、ただ一つ言っておくべきことがあったな」

スカーレットはあやつを倒した褒美だと言い、シードとスカーレットが行った交渉について話します。

「オレが《原初の種》と交渉を行った時、奴はオレに『太陽を共に消さないか』と持ちかけてきた」

それは以前スカーレットが言っていた、シードに共闘を持ち掛けられた出来事の話でした。スカーレットはその提案に乗るのも一興かと思ったようでしたが、「ひなたごっこをしながら昼寝ができなくなる、元花嫁候補を不憫に思ってな」と言いはぐらかします。

「今の《怪盗》は何をしでかすか分からない。あなたも気を付けて」

「だが確かに、最近きな臭い動きがあるのは確かだな」

ふとスカーレットは最近持ち掛けられた取引について話します。

「一か月ほど前、ある男の死体がオレのもとに届いた。百万ドルで買い取らないか、とな」

「その死体は、普通の人間ではなかったと?」

「ああ。結局オレはその取引に応じなかったが、確かにその値段がつく価値のある人物だっただろう」

そうしてスカーレットは、一か月前に届いた死者の名前を言います。

「それは《革命家》フリッツ・スチュワートの遺体だった」

次の物語へ

それから翌日、君彦とシエスタはとある建物へと来ていました。

来客用のソファに並んで腰を掛け、約束を交わした人物が来るのを待ちます。

「待たせてしまったかな」

約束していたのは、フリッツ・スチュワート。高級スーツに身を包み、表向きのビジネススマイルを浮かべ部屋の奥にある自分の席へと座ります。

「すまない、仕事が溜まっていてね。このまま話をさせてもらうことを許してほしい」

ニューヨークの市長を務めるフリッツは、パソコンを開き世話しなくキーボードを叩きます。

「この《怪盗》にまつわる一連の事件について新たに判明した事実があると聞いたが」

「ああ、実は《怪盗》の居場所が分かってな」

その瞬間、フリッツの手の動きが止まります。

「《怪盗》アルセーヌは今、どこにいる?」

「そこだよ」

君彦はぶっきらぼうに言います。

「――私が《怪盗》?おかしなことを言うね。ついこの間、自己紹介をしたはずだよ。私の名前はフリッツ、役職は《革命家》だ」

今度はシエスタが君彦に代わって言います。

「フリッツ・スチュワートという男は既に死んでいる。そして《怪盗》であるあなたは、その死んだ《革命家》に成り代わった」

フリッツと名乗っていた男はキーボードを打つ手を完全に辞めて「なぜその正体が《怪盗》であると断定できる?」と問います。

「《怪盗》は、シードの《種》を使ってフリッツの姿に変身できるからだ」

今度は君彦が答え、それは《怪盗》アルセーヌがかつて《聖典》を盗み出す代わりにシードから受け取った対価の正体でした。

「では、どうして僕はフリッツに成り代わる必要があったと思う?」

机に座ったままの男は、一人称を変え、例の会議で聞かされた冷たい声色とはまるで違う声で喋ります。

「あなたが姿を変えてフリッツ・スチュワートに成り代わっていた理由は――メディアを通して世界中の人間を洗脳するため」

「――なるほど」

すると男は「一点だけ誤解を生まないように言っておこうかな」と机に両肘をついて話します。

「《革命家》フリッツ・スチュワートの死について、僕は関与していないんだ。ただタイミング良く逝去した彼に、成り代わっていただけに過ぎない」

アルセーヌは自分はフリッツの死に関わっていないと告げます。

「だったら、あなたの目的はなに?」

シエスタは怪盗に理由を訊きます!その疑問に対してアルセーヌは――

「他者の命令によって人はどれだけ意味のないことを実行できるか、その実験だよ」

それはまるで、論理の外側にあるような思考実験でした。そしてアルセーヌは「安心してほしい」といつの間にか向けられた銃口を気にも留めずに言います。

「すでに実験は終えて、十分な統計も取れた。それらはきっと、また次に繋がる」

「だから、次なんてもんは……」

「それに、僕が《原初の種》から貰った《種》はあくまでも欠片でね。余計な副作用が起きにくい代わりに機能が限定されている。ゆえに、このままだとこの姿も保ってられないんだ。そろそろ行かないと」

君彦は「そんなもののために連邦憲章を裏ぎって《聖典》を盗み出したのか?」と訊くと、アルセーヌは君彦に失望したように目を細めます。

「僕は決して盗んだことを盗まれた相手には悟らせない。にもかかわらず君たちは、僕が《原初の種》の《聖典》を盗んだことを知っている。それを疑問に思わないのかい?」

「――まさか。あの日、あなたが盗んだのは《原初の種》でも《聖典》だけではなかったということ?」

シエスタは銃口を向けて、アルセーヌの動きを止めるように詰門します。

「ただ漠然と対価を手にするのは性に合わない。真にほしいものはこの手で盗み出す」

そう言うとアルセーヌは君彦たちの横を通り過ぎようとします。

「逃げられると思うのか?」

「逃げる?僕はただの一度も、誰からも、逃げようと思ったことなんてないよ。ただ、誰も僕に追いつけないだけだ」

すると視界には突如現れた男たちが君彦達の後頭部に銃を突きつけ、否応なしに両手を挙げさせられます。

「こいつらも操られているのか」

「違うよ。彼らはみな、自らの意思で僕に協力してくれているんだ」

アルセーヌはそう言い残して、一人扉の方へと向かいます。そしてシエスタは立ち去ろうとする敵に向かって背中越しに言います。

「もうすぐ私の代わりに《名探偵》が就任する。彼女の激情は、いつか絶対にあなたを捕まえる。夏凪渚は、人の心を利用する敵にだけは決して負けない」

「その激情を盗み取るのが楽しみだ」

そしてアルセーヌはどこか弾んだ声で言い去っていきます。

シエスタと最後の時

《怪盗》アルセーヌとの対峙の後、君彦とシエスタはホテルに帰る前にレストランで食事をとっていました。

「ほどほどにしとけよ、シエスタ」

シエスタは綺麗な所作ですが、目まぐるしいスピードで次々と皿を空けていきます。

「そういえば、君の一番好きな食べ物ってなに?」

「基本的に味が濃ければなんでもいいところはある」

「味の濃い食べ物って。ジャンルですらないんだ」

君彦はピザなどジャンクな食べ物をずっと食べていたせいで、インパクトの強い味が好きなりました。

「そう言うシエスタはどうなんだ?」

「うーん、難しいね。私は嫌いなものがないから」

そう君彦が訊くと、シエスタは食べるのを辞めて考えます。

「でも、もしも人生最後の晩餐を考えるとしたら。一緒に居て一番楽しい人と食事したいかな」

シエスタは薄く笑って、最初の質問とは少し外れた答えを口にします。

~~~~~~

そして二人は食事を終えてホテルへと帰ると、君彦はそのままベッドに倒れこみます。

「…食い過ぎた」

「ふふ、くっきりお腹出てるね」

一方シエスタは君彦以上に食べていたはずですが、いつもの感じで窓際の椅子に腰を掛けます。

「にしても、珍しかったな。お前があっさり引き下がるなんて」

「アルセーヌがどんな手段を用いて、あの人たちえを従わせてたか分からなかったからね。実力行使というわけにはいかなかったんだよ」

そしてシエスタは医師の籠った声で言います。

「それに、私が負けても名探偵は負けてない。いつか必ず、夏凪渚が怪盗を倒すよ」

「ああ。これで、あいつを目覚めさせなきゃいけない理由がまた増えた」

そしてシエスタは「でも、それは君にとって一番の理由ではない」と言い、君彦のベッドに入り、君彦の身体をまたぐようにして君彦の顔を覗き込みます。

「君が夏凪渚を目覚めさせたい理由は、ただ、君がもう一度彼女に会いたいから」

君彦は「さあな」と誤魔化しつつも、シエスタには見透かされたように言われます。

「じゃあ渚の好きなところを一つ言ってみてよ」

「……夏凪な。まあ、なんだ。あいつは、その……可愛い、だろ」

「…………いや、君の口から『可愛い』って言葉を聞くと、なんだか身体がぞわっとする」

「理不尽だ」

シエスタは君彦をいつものようにいじりつつ、ベッドで寝ている君彦の隣に寝そべります。

「何が目的だ?」

「あまりにも君が渚のことばかり話をするものだから嫉妬してしまって……っていうのはどう?」

「もっと感情が籠っていたら、思わず抱き締めてたかもしれない」

「君こそ言葉に感情が籠ってないけど?」

二人はそう言い合い、どちらともなく吹き出します。

「変わらないね、私たち」

「ああ、一年前のままだ」

そして君彦はシエスタを抱きしめます。抱き締められたシエスタは腕の中で小さく身をよじりながら顔を出し「ねえ」と言います。

「そういえばあの時、訊いてなかったんだけど。今なら答えてくれそうだから……君はあの三年間のことえを、どう思ってたの?」

「そんなの最初から決まってる。悔しいぐらい、楽しかった」

その答えを聞いたシエスタは「そっか」と安心して呟くと、今度はシエスタが君彦を抱きしめてながら言います。

「ありがとう」

君彦はシエスタの温もりに包まれるも、重くなってきた瞼に逆らえなくなり深い眠りに就きます。

――その翌朝

君彦が目覚めると、隣で寝ていたはずのシエスタはもういなくなっていました。

消えたシエスタ…君彦の答えは

「マームがいなくなったって、どういうことよ…!」

君彦はシャルに胸倉を掴まれながら激昂されます。

あの後、シエスタが居なくなった君彦はベッドの脇にマスケット銃と手紙が残されていました。残された手紙の内容には明確ないなくなる理由は書かれてなく、引退し普通の探偵に戻るにあたってこれからは一人で旅をしようと思うやら、新たな《名探偵》の夏凪渚を支えてあげてほしいなど、一応それらしい理屈が並ばれており、君彦はそれを見た瞬間、それは真実ではないと直感的に思いました。

そして君彦はその日のうちにマスケット銃だけを持って日本へと帰り、その報告を兼ねてシャルたちを呼び出し説明をしていました。

「落ち着いてくださいシャルさん!」

そこには斎川の姿もあり、既に車イスからは離れて自分の足で立っていました。

「本当にマームが生き返って、ようやく《原初の種》を倒して、これからきっと渚も目を覚まして、それでやっとアナタの言うハッピーエンドに辿り着けるんでしょ⁉なのにマームが…マームだけがまたいなくなるなんて、そんなことは…!」

そしてもう一人、ノーチェスも新たに部屋に入ってきます。

「シャーロットの言っていた通り、確かに《原初の種》は破壊されました。しかし、その種の破片はまだこの世界に残っています。――そう、シエスタ様の左胸に」

シエスタの心臓は《種》のもたらす力の恩恵を受けて、常人ではありえない身体能力を武器に世界の歴と渡り合ってきました。

「けれど、シードの生み出す《種》は諸刃。それを摂取したものは視力や聴力、あるいわ寿命を《種》の養分として奪われます。そして、その果てには……」

「ちょっと待ってください!その続きは分かります。前にアルベルトさんが言っていました、《種》に侵食されてしまった人間がどんな末路を辿るのか。だけどシエスタさんは元々、シードの器候補だったはずですよね?だったら……」

「…そうか。シエスタは、完全な適合者ではなかったんだな」

君彦がそう言うと、ノーチェスは小さく頷きます。

「じゃあ、まさかマームは…自分がいつか怪物になる前に、消えようとしているってこと?」

シードの種に身体を蝕まれクルーズ船で自我を失ったカメレオンや最初から怪物兵器として生み出されたペテルギウスのように、シエスタは自分がいずれそうなると分かっており、だからこそタイムリミットが来る前に、君彦の前から姿を消しました。

シャルは病室を飛び出そうとします。

「どこへ行くんだ」

「決まってるでしょ!マームを探しに……!」

「あいつは、すべてが分かってこうすることを選んだんだ」

「だからって!いずれ怪物になることが分かってるからって、自分で死を選ぶなんてことは…!」

「そうじゃない。俺たちがどれだけシエスタを想っていたか、もう一度会えたことを喜んでいたか。あいつはそれを全部わかった上でこの選択をしたんだ」

そこで斎川は「とりあえず落ち着きましょう」と言い、皆を冷静にさせます。

「シエスタさんはシエスタさんの選択を下しました。だから次は君塚さんが選ぶ番です」

「…俺がまた、選んでいいのか?」

「当たり前です。君塚さんの人生ですから」

斎川は泣き出しそうな顔で君彦に告げます。君彦は簡単には答えを出せずにいましたが、するとシャルは「探偵ならまだいるでしょう!」と怒りながら、あるいわ泣きながら言います。

「ワタシたちの仲間にはもう一人、探偵がいる!だってあの日、彼女は言ったもの…自分こそが探偵だって、マームの遺志を、想いを継いだ名探偵だって!」

シャルは、今眠り続けているもう一人の名探偵に、シエスタの未来を託します。

そして君彦は夏凪が眠る場所に答えがあると信じ、夏凪のいる病院へと向かうことにしました!

依頼人と探偵代行

君彦は「ただいま」と言い、病室のドアを開けると、前には同じくベッドに寝ている少女が一人居ました。

「そう都合よくはいかない、か」

斎川やシャルに後押しされてここに来たものの、夏凪がちょう目を覚ましているという奇跡は起こりませんでした。

「…夏凪、俺はどうしたらいいと思う?」

返事がないことは分かってますが、それでも君彦は夏凪にそう尋ねます。

「答えならもう出てるよな」

君彦は再びシエスタを否定することを躊躇っていました。確かに一度は、自分の我を通してシエスタの思惑を超え、その結果が今のこの現状であるのなら、嫌でもシエスタの決断の方が正しかったと認めざるを得ないのだと。

「――それでも俺は、シエスタに生きていてほしい…ッ!」

間違えているとは分かっていても、この想いは君彦の傲慢でしかないと分かっていても、今はその手段が思い浮かびませんでした。

「――頼む、名探偵。シエスタを、助けてくれ」

君彦は、ベッドで眠る夏凪の手を握ります!

「探偵代行でいいなら、引き受けてあげる」

ふと懐かしい声が聞こえます。

「あの時もこうして、手を握ってくれたよね」

「夏、凪…?」

夏凪は繋いでいた手をそっと離すと、やがて君彦の額を中指ではじきながらこう言います。

「お見舞いに来ておいて、他の女の話ばかりしないでほしいんですけど?」

そして夏凪はゆっくりと身体を起こすと、おどけたように笑いながらピースサインを向けてきます。

君彦はそんな夏凪を力の限り抱き締めます!

「ちょ、え…へ?き、君塚…?」

夏凪は戸惑ったようにぎこちなく身体を固くします。

「ねぇ君塚、キャラ大丈夫?普段、こういうことするタイプじゃなくない?」

「…うるさいな」

そしてお互い顔を見合わせると夏凪は「君塚、酷い顔」と笑います。

「そんなにあたしに会いたかったんだ」

「ああ、会いたかった」

君彦は素直に自分の思いを告げます。

「会って、お前を怒りたかった」

「…う」

「でも、俺はお前に説教できる立場にはなかった。それに、お前が生きてた嬉しさの方が勝ってしまって、結局怒る気にはなれなかった」

夏凪は「なにそれ」と呆れたように笑うと、いつの間にか夏凪の目じりにも涙が溜まっておりそれを指先で拭います。

「だけど、夏凪。どうして急に意識が戻ったんだ?」

「なんで、だろうね」

夏凪は意識を失っている間、心の中でずっと波打ち際に居ました。そこでずっと海を眺めていると、小さな手が夏凪の背中を叩きます。振り返るとそこにはお人形さんみたいに可愛い女の子がいて、必死に何かを伝えようとしていましたが、声が聞き取れませんでした。

するとそんな彼女の口から別の子の声が聞こえてきます。

『走りだせ』

そこから夏凪の身体は、君塚に会いたいっと全細胞が叫び、ひたすらあの渚を走って今に至るようです。

「どうして俺に?」

「だって君塚、どうしようもないぐらい落ち込んでたんだもん」

夏凪の意識は君彦の呼びかけのよって目を覚ましたようです。それは以前夏凪の身体に意識として眠っていたシエスタが、君彦の危機に目覚めたカメレオン戦の時のように…

「お前ら、俺のこと好き過ぎないか?」

「さて、それで今あんたが抱えている問題だけど」

「……おい」

君彦が思わずツッコむと、夏凪は「ふふっ」と笑います。

「要するに君塚は、シエスタが出した答えをもう一度覆していいのか、それを迷っているのよね?」

夏凪は「だったら」と続け

「あたしたち全員でもう一度シエスタを超える。今度は感情じゃない――実力で」

そして君彦たちは、名探偵を超えるための作戦会議が始まります。

シエスタと君彦

夏凪との会議を終え、その後できる限りの準備を整えた君彦は、翌日とある街に出掛けていました。

そこはかつてシードと戦闘を繰り広げた街であり、その面影はそのまま残っています。君彦がそこに足を踏み入れた理由はただ一つ、シエスタと会う為でした!

「なにをやってる、シエスタ」

「また会うとはね、助手」

シエスタはため息をつき、「どうやら私は嵌められたみたいだね」と漏らします。

「《原初の種》の封印が解かれるって話を聞いてきたんだけど?」

君彦はシエスタと再び会うために、ミアに協力してもらい「シードの封印が解かれる予兆がある」という嘘をシエスタに伝えここに呼び出していました。

「そっか、じゃあ私の出番はないわけだ」

「なにが良かった、だ」

シエスタはそのまま帰ろうとしますが、君彦は「死ぬつもりか?」とシエスタの背中越しに声をかけます。するとシエスタは立ち止まり――

「そう遠くない未来、私は怪物になるんだ」

振り返ったシエスタは、どこか寂しそうな微笑を浮かべます。

シエスタは自分が器として最適ではないことに気付いてました。そして自分の心臓に眠る《種》からはなんとなくそのタイムリミットがもう少しだと分かっていたようです。

「そして遠くない未来――いつも隣にいた君の姿が見えなくなって、君の声も聞こえなくなって、君と喧嘩するための声も出せなくなって、君のことを忘れてしまって」

そしていつかは――君のことを殺してしまう。

そうなる前にシエスタはこの世界から消えようとしていました。

「それなのに、どうして君は私を止めようとするの?」

銃を握った君彦を、シエスタの冷たい目線が射抜きます。

「逃げようとしても無駄だぞ。斎川家の財力を使ってでも、シャルのいた部隊の力を借りてでも、あらゆる手段を用いて俺はお前を追う。地の果てでも海の底でも、地上一万メートルの空の上でも――どこまでだって追いかけてやる」

「それが面倒なら、私にここで戦えと?」

「そうだ、この戦場ですべてを決める。お前が勝てば、俺はもうお前に干渉しない」

「君と私で勝負になるはずないでしょ?――それに君や君の仲間がどれだけ私を追って来ようと、私は絶対に捕まらない。誰もいない場所で、誰もいない時間で、私は私だけで自分の物語を完結させる」

シエスタはそう言って、君彦から去ろうとします。君彦は「ああ、そうか。シエスタ、お前は」と言い――

「助手の俺に恐れをなして、戦わずして勝負はすでに決したと誤魔化して、無理やり俺の負けということでゲームを終わらせようとしている、と。つまりは――ビビっていると、そういうことか」

ここでシエスタの足がぴたりと止まります。シエスタは「バカか、君は」と少し弾んだ声で言います。

「私に挑発するなんて千年早い」

振り返ったシエスタの手には小型の拳銃が握られていました。

「準備はいいか、シエスタ」

「こっちの台詞だよ、助手」

そうして君彦とシエスタは銃を突きつけ合います。

「俺はお前を止める」

「君に私は止められない」

これが最初で最後のシエスタと君彦の大喧嘩となります。

シエスタVS君彦

「それじゃあ、遠慮なく」

そう呟いたシエスタの姿は一瞬で消えます。そして次の瞬間、一発の銃声が鳴ります。

君彦はシエスタの俊足を知っているので、デタラメな方向へと身体を投げ出して回避します。

「少しぐらい猶予をくれてもよくないか?」

「戦争で『待った』は通用しない。それより、この戦いはどうすれば私の勝ちになるの?」

「っ、それを確認する前に発砲するな。…俺が負けを認めたら、だ」

シエスタは「長引きそうな気がする」と言い、まるで自分が負けるとは思ってもいない口ぶりでした。

君彦はバスの影に隠れ、一旦息を整えます。しかしいつの間にかバスの上にいたシエスタが地上へと降り、君彦の右腕を蹴り飛ばしたことで、君彦の持っていた拳銃がこぼれ落ちます。

君彦は落とした拳銃には目もくれずに、一旦バスの下に身体を潜り込ませます。そしてシエスタの足を確認し、思い切って車体から飛び出してもう一つ持っていた銃を構えますが――

「死にたいの?」

シエスタはそれを読んでいたかのように、君彦に合わせて銃を構えて撃ちます。その銃弾は君彦の頬を掠め薄く血が流れます。

君彦は躊躇わず、手あたり次第シエスタに向かって銃を連射します。それはシエスタを殺すつもりではなく、このような攻撃は躱してくれるはずだという信頼のもとの攻撃でした。

「君の銃弾には、麻酔薬でも入ってる?」

シエスタは納得したように君彦の行動を見抜きます。

「君の勝利条件は私を殺すことではない。あくまでも一旦動けなくすることが目的、と」

「ああ、俺が使う武器にはどれもその薬が含まれてる。0.01mgでも体内に入れば、アフリカゾウだろうとシロナガスクジラだろうと動きを止める代物だ。つまり、一発でも掠れば俺の勝ちだ」

しかしシエスタは動揺はせず、君彦の背後へと一瞬で移動し再び右腕を蹴り上げられ、手に持っていた銃は遠くへと弾き飛ばされます。

そして今度はシエスタの回し蹴りが君彦の腹部に炸裂します。

アスファルトに転がる君彦は落ちている拳銃に手を伸ばすのと同時に、シエスタの左手で持っていた銃が君彦に突き付けられます。

「今、私がこの引き金を引けば君は死ぬ。だけどそうはしない。その意味が分からないほど、君はバカではないと私は思ってる」

「…ああ、そうだな。俺の負けだ」

シエスタに銃を突き付けられ、膝をついた君彦は情けなくも負けを認めます。そして君彦は「だから、最後に言わせてもらっていいか?」と告げます。

「なぜ俺がお前を生き返らせたいと思ったかって?あんなトラブルだらけの三年間を楽しいのかって思えたのかって?そんなの、一つしか答えはないだろ」

ここにきて君彦はついにその言葉口にします。

「俺が、お前のことが好きだからだ」

シエスタは驚いたように瞳を見開きます。

「それは、なんというか、意外だね」

「今までそんなことも気づかなかったのか?名探偵とのあろう人間が」

「…君のツンデレのレベルが常軌を逸していたのが問題でしょ」

そんな軽口を叩き合った二人でしたが、「だけど」とシエスタが切り出します。

「感情だけでは覆らない問題もある」

そして君彦は負けを認めた状態で「やっぱり、俺じゃお前には敵わなかった」と告げると――

「ここからは、俺たちで挑ませてもらう」

次の瞬間――手榴弾による爆発が起こります。

シエスタは乱入者の存在に気付き、大きく後ろに飛躍しその場から離れました。

「今まで散々世話を掛けたメイドに対して、最後に顔すら合わせないというのは、少々白状が過ぎるのではありませんか?」

突風に髪をなびかせ、レイピアを持って登場したのは、ノーチェスです。

『シャルさん!今です!』

胸ポケットに入れていた携帯電話からは、斎川の声が聞こえます。次いで遠い屋上からの狙撃音が聞こえました。

放たれた麻酔銃はすんでのところでシエスタに躱されます。そしてシエスタは不安げに顔をしかめました。

「…っ、そういう、こと」

「悪いな、シエスタ。ここからが本当の最終決戦だ」

シエスタとの最終決戦

手榴弾の爆発による黒煙が立ち込める戦場にて、ノーチェスがシエスタと相対します。

ノーチェスのレイピアの攻撃をシエスタは避け続けます。

「ノーチェス。君は戦闘向きに作られていなかったはずだけど?」

「ええ、つまりこの事態を見越してブラフを吐いていたというわけです」

シエスタはそれを真に受けずに、とある《発明家》の力も借りているだろうと、シエスタは予測します。

ノーチェスは攻撃が当たらない剣を捨て、武器を二丁の拳銃に切り替えますが、シエスタは背面飛びのように身体を宙に投げて躱していきます。

ノーチェスは連射を続けますが、シエスタはそれを難なく躱していきます。そしてだんだんとシエスタがノーチェスを追い詰めていくと――

『シャルさん!風が止みました!』

刹那――斎川の声が聞こえると同時にどこからともなく放たれた銃弾がシエスタの足元を掠めます。

「――二度目。その攻撃も通らない」

そしてシエスタは正面のノーチェスを蹴り飛ばすと、背後から近づいてきたシャルに銃口を突きつけます!

「マームは、ワタシがここにいることに驚かないんですね」

「助手やノーチェスがずっと、わざと私に唯の声を聞かせていたことは分かっていた。つまり唯がシャルに出していたように聞こえたあの指示はブラフ。本当は、シャルずっと機会を伺って近くに潜んでいた」

銃口を向けられたシャルは唇を噛みながら、持っていたナイフをその場に捨てます。

刹那――何度目か分からない銃弾が再びシエスタの足元を掠めます。

「よく《左眼》だけの精度でここまで」

その間にシャルは後ろに距離を取り、ホルスターから引き抜いた銃をシエスタに向けます。

「早撃ちで私に勝てると?」

「…そうですね。確かに今のワタシではまだマームに勝てないかもしれない。でも、ワタシたちなら、超えられるかもしれない」

それが合図だったようで、今度は君彦が事前に用意していたバイクにまたがり、マスケット銃を構えて驀進してきます。

「――三度目。君たちが手を組むことは信じていた」

君彦はマスケット銃で発砲ますが、シエスタは左手に持った銃のトリガーを引き、互いに打ち合った弾丸は、「パァン!」と空中で綺麗に相殺されます。

君彦は乗っていたバイクがシエスタと衝突するのを避けるためのハンドルを切り、そのまま空中に投げ飛ばされます。

シエスタは「バカか、君は」と呟くと、今度はシャルへと発砲し、シャルの右肩を掠めます。

肩から血を流したシャルは再び立ち上がると、シエスタは一瞬銃口を彷徨わせるような素振りを見せます。シエスタは本当に撃つべきなのかどうか、もしくはどこを撃つべきなのかを考えていたのか、それとも――

「…っ、シャルさん!」

そこに斎川の影が割って入ります。

「――四度目。その献身も知っていた」

シエスタは飛んできた銃弾の距離で、斎川がどんどん近づいているのを知っていました。そして斎川は手負いのシャルの前に立ち、銃を手にします。

そこに再びノーチェスが割って入って、シエスタの右手を蹴り上げ、持っていた銃が高く舞います。

「悪いけど、ちょうどよかった」

しかしシエスタは怯まず、再びシエスタの蹴りがノーチェスの腹部へと捉えます。そしてノーチェスは斎川とシャルを巻き込んで吹き飛ばされます。

「――これで、終わり?」

シエスタはそう言うと、さっき君彦が落としたマスケット銃を拾い、空へ向けて高々と発砲します。

「私は世界を守るために、私を殺す。私を殺すために、君たちを倒す。そして君たちを倒して、君たちを守る。それが今度こそ私の――《名探偵》としての最後の仕事」

そしてそのまま再び立ち上がった君彦にマスケット銃を向けます。

「だから、私にとって君が最後の敵だ――君塚君彦」

「やれ、初めてまともに名前を呼ばれたと思ったらこんなシチュエーションかよ」

君彦は苦笑しつつ、同じくシエスタに銃を向けます。

「シエスタ、お前に最後の仕事は果たさせない」

シエスタとの決着

君彦とシエスタが互いに銃を向け合っていると、他の3人も起き上がりシエスタを囲みます。

「…バカか、君たちは」

シエスタは最後の仕事を果たす為、最後の戦いに挑みます。

敵は4人。その中でも一番厄介な《左眼》を持つ斎川をシエスタは狙います。

シエスタは斎川を殺すつもりはなく、麻酔弾を斎川に掠らせて行動不能にさせようとしますが、斎川の後ろにはシャルの姿があり、シエスタの銃の方向に致命傷である頭部を晒します。

「…シャルらしくもない」

するとシエスタは一旦武器を下げて距離をとります。

シエスタは次の狙いをノーチェスに定めます。それはノーチェスなら機械の身体なのである程度はどこを撃っても大丈夫であると判断して、ノーチェスにマスケット銃を構えます。

しかし――ノーチェスの前には君彦が庇うように立ちはだかります!

「…ッ!バカか、君は!」

シエスタはギリギリの判断で、銃口を逸らし、銃弾は空を切ります。

「…そういう、こと?」

ここでシエスタは君彦達の狙いに気づきます。

「避けなきゃ当たるわよ」

「ああ。だけど多分、大丈夫だ」

そして今度はシャルがシエスタに向けて銃口を向けます。でもそれはシエスタに向けてのものではなく、後ろにいた君彦に向けてのものでもありました。

パァンッ!となった銃声と共に、シエスタは後ろに立っていた君彦の胸元を掴んで共に倒れこみます。

「こうして、シエスタが助けてくれるからな」

それはシエスタが誰かを攻撃しようとすれば他の誰かが守るように割って入り、さらには仲間同士攻撃が当たりそうになっても躊躇うことなく引き金を引くという無茶苦茶な愚策でした!

「戦闘慣れしていない斎川を攻撃する時には特に躊躇い、バイクで事故りかけてた俺を思わず助けるお人好し。仲間を殺すことができないことがお前の強さで、唯一の弱点だ」

「…卑怯な作戦だね。命を粗末にしているとは思わないの?」

シエスタはこの状況では不利であると思い、次は跳躍してこの場から逃げようと試みます。

「逃がしません!」

しかし斎川の《左眼》はシエスタの行動を読んでおり、次の瞬間――ドン、と不意に大きな爆発音が鳴ります。それのよって足場が崩壊していき、その場にいた全員が地下へと落ちていきます。

シエスタは受け身をとって着地し、君彦はノーチェスが、斎川はシャルが守りながら瓦礫から立ち上がります。

「…はぁ、…っ、…ひどい、格好だね」

「…はぁ…お前も、な」

シエスタは先ほどの落下で足をくじいてしまい、逃げ切ることが出来なくなってしまっていました。

「なあ、シエスタ。お前の願いはなんだ?」

「私の願いはただ一つ――君たちに生きてほしい、それだけだよ」

シエスタは君彦に銃口を向けて言います。

「それだけのはずがない!」

「っ、どうして君にそんなことが分かるの!?」

「あの日、お前は言っただろ…!」

君彦は悲痛な顔で叫びます。そしてシエスタは「憶えてないないよ、そんなこと」と答えますが、君彦は「お前が自分で言わないなら、俺が言うぞ」と言います。

「死にたく、ないんだろ」

そして君彦は麻酔弾をシエスタの左腕に目掛けて狙いますが、シエスタの本能が左手を動かし、マスケット銃で銃弾を叩き落とします。

「――私は」

シエスタはもう一度自分に問いかけます。そしてその答えは簡単でした。

「――君とまた、紅茶が飲みたい」

それはつまり「生きたい」という意味と同じでした。

「でも、探偵が助手に負けることはあってはならない」

しかしシエスタは最後まで、背中を見せませんでした。

「ああ、そうだな。やっぱり助手は探偵には敵わない」

次の瞬間、シエスタは背後に人に気配を感じてマスケット銃を後ろに向けます!

「…どうして、君がここに」

「――黄泉の国の女王として命じる。キミがこちらの世界に来ることを禁ずる」

シエスタの目に映ったのは、軍服を着た、黒のショートカットの少女。

「なぜ君が…ヘル」

しかし、次の瞬間。軍服の少女はシエスタを抱きしめてこう言います。

「騙してごめん。あたしだよ」

シエスタは実は渚がここに来ていると予想はしていました。シエスタが君彦を助ける為に渚の身体を借りて目覚めたように、渚も君彦のためなら目覚めるだろうと…そんなご都合主義だと笑うかもしれないが、私たちはそういう風にできていると。

しかしまさかヘルを語って出てくると思ってませんでした。

「久しぶりだね、シエスタ」

「変わらないね、渚」

「そう?結構大胆なイメチェンしたと思うんだけど?」

夏凪の髪はバッサリと切られて、ショートカットになっていました。

「中身の話だよ。にしても、失恋でもした?」

「…勝手にあたしを負けヒロイン認定しないでほしいんですけど」

シエスタと夏凪は互いに笑い合うと、シエスタは「ん、あれ」と急に身体がに力が入らなくなり、膝を折ります。

「――眠り薬だ」

君彦がここで説明します。

シエスタには夏凪が抱き締めた時に、左腕に打った薬でシエスタは眠りに落ちようとしていました。

「これで、お前の心臓に埋まった《種》は活動を一旦止めるはずだ」

それはある《発明家》が作った薬であり、なんでも昔君彦が眠らされたあの花粉を応用して作られた物です。

「いくら私を眠らせたところで、これはあくまでも対症療法に過ぎない。それに、これによって完全に心臓の《種》の成長が止まると保証できるわけでもない。これから先、何年か経って、《世界を滅ぼす種》は芽吹いて、怪物になった私はいつか君たちを殺すかもしれない。だから、やっぱり――」

「それが分かって、俺たちはこれを選んだ」

君彦は「それに」と続け、あの《発明家》スティーブンがこの薬を君彦に渡した意味を教えます。

スティーブンは100%助からない患者には手を貸さない。それはつまりまだ可能性のある命には全力で力を注ぐということです。

「――完敗、みたいだね」

そしてシエスタの周りにはいつの間にか全員が集まってきます。

「マーム!マーム…!」

シャルはシエスタの右手を掴んで、ポロポロと涙を流します。

「…ふふ、そうか。私は最後に、君たち二人にも超えられたわけだ」

シエスタは一段と薬の効果で瞼が重くなっていきますが、「強くなったね」とシャルの顔を見て言います。

「ねぇ、シエスタ」

今度は夏凪がシエスタに言葉を交わします。

「あたしに居場所をくれてありがとう、名探偵」

「ううん、私こそ。私に感情を教えてくれてありがとう、名探偵」

そして斎川とノーチェスはそっと君彦の背中を押してシエスタの隣へと移動させます。そして君彦はシエスタの左手をそっと握ります。

「助手。もしもこれから元気がでなくなった時はね、まずはたくさん眠ること。それから、お風呂に入ってね?身体を綺麗にして、心を綺麗にして。そのあと沢山、ご飯を食べるの。でもねピザばかりじゃダメだよ?健康のバランスを考えて、あと適度に運動もして。それから…そうだ、君には沢山仲間がいるんだから、なにか悩んだらすぐに相談すること。君はなんでもすぐに一人で抱え込もうとする癖があるから」

君彦は「それはこっちの台詞だ」と中指でシエスタの額を弾こうとしますが、シエスタに振り払われます。

「さっきからお前、また俺のことばかり話してるぞ」

「そうだったかな。眠くてあんまり分からないや」

すると君彦は、どこか試すような目つきで言います。

「お前、やっぱり俺のこと好きすぎるだろ」

「うん、そうだね。好きだよ」

そしてシエスタは夏凪の手を借りて、最後に君彦の隣に並んで座ります。

「バカだな、お前は」

「やれ、理不尽だね」

すると全員が吹き出し、夏凪やシャル、斎川、ノーチェスも笑い合います。

「俺が…俺たちが、いつか必ずお前の眠りを覚ます。だから、それまでは――」

君彦は最後、シエスタの手を強く握りながら言います。

「おやすみ、名探偵」

「うん、待ってる」

エピローグ

あれから一週間が経ち、長い夏休みも終わりました。シエスタはスティーブンが院長を務める例の病院にて眠っています。

そして君彦は学校の授業も始まっていますが、シエスタのお見舞いでずっと病院に入り浸っていました。

「シエスタさーん!お見舞いに来ましたー…って、やっぱり君塚さんもいましたか」

「いつものことよ。ワタシがいつ来てもこの男がいるんだもの」

入ってきたのは斎川と、続いてシャルも後から入ってきます。

「っと、と、二人ともごめん通して!そこのサイドテーブルに置くから!」

そして最後に入ってきたのはカゴに入った大量のフルーツの山を抱えた夏凪です。夏凪はあれから正式に退院して、今は学校にも通っています。

「ありがとな、三人とも」

君彦はシエスタのお見舞いに来た三人にお礼を言います。

「なんでマームのお見舞いに来ただけで、キミヅカがお礼を言うわけ?アナタ、マームのなんなのよ…」

「君塚、ぜんっぜん学校来ないからね。ずっと、シエスタのところに入り浸ってるから」

シャルと夏凪が君彦の不満を斎川にぶつけます。

「パートナーの世話を見るのも仕事のうちだろ?」

君彦は寝ているシエスタを見ながら言います。

するとシャルが腕時計を見ながら「でも、結構時間ギリギリね。すぐに出ないと」と言います。

これから4人は、夏凪がシエスタの意思を継いで《名探偵》になることに関して、諮問会議のようなものが実施されので、その場所であるシンガポールに行く予定でした。

君彦達は最後にシエスタに挨拶する為ここに来ており、帰国は四日後となります。

「それじゃあ、言ってくる」

続き➡6巻ネタバレ・感想前編!

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【探偵はもう死んでいる】原作5巻前編の感想!

以上「探偵はもう、死んでいる。」5巻のネタバレ後編でした!

ついに復活を果たしたシエスタでしたが、また再び眠りについてしまったのは残念でした!なんだかこうも死んだり生き返ったりが繰り返されるとなんでもあり感になってきますね。

でもやはり、最終的にはどうなるのかは気になります!

シードが倒され、次の敵は《怪盗》アルセーヌが登場したので、これがどうシエスタと関わってくるのかが楽しみですね!

次巻➡6巻ネタバレ・感想前編!

たんもし解説まとめ

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【探偵はもう死んでいる】キャラクターまとめ

主人公サイド

君塚君彦

シエスタ

夏凪渚

斎川唯

シャーロット・有坂・アンダーソン