「弱キャラ友崎くん」の原作9巻のネタバレ・感想をしていきます!
今回の内容を少しだけ先に言ってしまうと、非常にモヤモヤした感となっていましたね。また日南の行動の謎だった、友崎に人生相談をした本当の理由なんかも明かされた巻でもあります。
菊池さんとのモヤモヤした関係と日南の行動理念をネタバレと個人的な感想と共に見ていきましょう!
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【弱キャラ友崎くん】9巻ネタバレ
簡単なあらすじのネタバレをしつつ感想もしていきたいと思います!今巻はかなりボリュームが多いです。なのですべてはまとめてはいませんが、重要な部分をメインで記載しています。
前回は菊池さんとのすれ違いがあり、レナさんとのLINEの内容を見られたところからですね。
どうなるのでしょうか。
すれ違いの後の二人…
図書室を出て行ってしまった菊池さんを追いかける友崎だが、菊池さんは見つからず連絡もありませんでした。するとLINEから着信がありそれは菊池さんからではなく泉からの電話でした!
「今すぐこっちへ来るように!」と言われ友崎は近くのファミレスへなぜか泉と友崎と中村の3人で話し合いが行われました。もちろん内容は菊池さんについてです。
友崎は今までの経緯を2人に説明しましたが、中村から菊池さんから見た時の行動はただ彼氏が遊びに行っているものではなくそれは菊池さんを寂しくさせている行動だと気づかされました。そして中村からは「あとは自分で何とかしろ!」と言われ後ろには菊池さんが立っていました。
友崎と菊池さんで2人きりになった後は、まずは勝手にLINEを見たことでの菊池さんからの謝罪でした。その後は友崎も「不安にさせてしまってごめん」と謝罪しました。すると菊池さんからは…
「私は…友崎くんのことを、応援してるんです」
「応援?」
「オフ会に行ったり、花火ちゃんのお店に行ったりしたことも、ちょっとだけ寂しくはあったけど。友崎くんが将来のこととか、自分の目標を考えるためにしてるんだってことはわかってて。…そうじゃなくても、友崎くんが世界を前向きに広げていくのは、私にとっても嬉しいことなんです」
菊池さんは友崎がどんどんと先へ進んでいくのを肯定しつつもそれでもあることに気づきます。
「けど……ちょっとだけ――寂しくなっちゃったんです」
ここで文化祭でのあの時の理想と気持ちの話になります。
これに対し友崎は今までの行動を反省し、菊池さんと出来るだけ一緒に居る時間を増やそうと提案し一緒に家まで送ったり、朝一緒に登校したりなどをしようとしました。
一応これで今回の件は終わりました。
その後、友崎と菊池さんで一緒に登校している時に偶然泉と出会いある相談を受けます。一緒に登校している姿を見て安心した泉は二人に3年生を送る会『三送会』で友崎と菊池さんに記念品の贈呈と3年生から旧校章を受け取ってほしいということでした。
実はこの旧校章を受けとったカップルは、卒業まで幸せを運んでくれて卒業後も他にはない特別な関係になれると言われているそうです。
友崎と菊池さんはその役割を受けることを決めます。
そして水沢にも一緒に登校している所を見られ、先日のことを察し、後で友崎に菊池さんとのことで一言忠告をします。
それは友崎が急に一緒に登校したりしたことで菊池さんとの時間を増やしてもそれは一時しのぎでしかなく「文也らしくない」と。
「将来のことも、友達のことも、恋愛のことも……全部同じ重さで考えているんだよ」
「……それはよくないことなのか?」
「さあな。ていうかそんなに良いも悪いもないんじゃねーの。ま、けど
文也の時間は限られているから、全部を選ぶってわけにはいかないだろうな」
と核心を突き付けられます!
水沢からは旧校章を受け取ることもきちんと考えておくようにとも言われます。
選択する友崎
いつもの旧校舎での第二被覆室にて友崎は日南にある確認をしました。
「…あのさ。ひとつ、聞いてもいいか」
「なに、改まって」
「菊池さんと俺の関係がマズイことになってたこと…日南は気づいてなかったのか?」
その後静寂の中
「もちろん気づいていたわよ。このままだと間違いなくこじれるだろう、って」
「じゃあなんで、教えてくれなかったんだ?」
「付き合ったとはいえ、それで安泰ってことはないでしょ?どうせいつかは喧嘩は来るわけだし」
「だからって、わざわざそのきっかけを放置することは…」
「そこからこじれて別れるところまでいくのが一番避けるべき結果よね。だとしたら最初の喧嘩はある意味練習。原因がはっきりしていて解決しやすい、しかも実際のところは誤解で、なにもしていないパターンのほうがいいでしょ?なら簡単なもので早めに練習しておいたほうが効率がいいと思って、あえて放置したの」
これに対し友崎はこれ以上聞くと日南のやり方を本気で嫌いになってしまうと思い、「二度とこんなことはしないでくれ」そして「ここでの会議を一旦なくさないか?」と提案します。
それは日南にやり方を嫌いになってしまうのが怖いことと菊池さんとの時間を増やしたいことでの決断でした。
日南もそれには従い、会議は不定期になりここに来るのはお互い話したいことがある時だけにするということになりました。
そして帰り道には北与野駅にてみみみと2人きりになった時に、みみみからは
「いやぁ、菊池さん、さ!オフ会とか遊びとかそーいうの、嫉妬してんだよね?」
「そうだな」
「じゃあさ!今日とかも二人で帰ったりしないほうがよさそーですね!」
みみみからも気を遣われそれでいきなり帰ってしまい独りぼっちになった友崎は、なんだか大切なものを少しずつ手放していっている感覚になりました。
その夜、友崎は菊池さんと電話をします。
内容は菊池さんがインターネットに新しい小説を載せてみることや新しい作品について、そして友崎はプロゲーマーを目指すことを改めて菊池さんに伝え、その為には勉強もし大学にも行くつもりであること、そしてなによりもオフ会への参加を菊池さんに認めてもらうことを話しました。
菊池さんは心では納得してはいないようでしたが、友崎がオフ会へ参加することを認めてくれました。
アタファミのオフ会
アタファミのオフ会の前に友崎は自分にとっての新たな目標を掲げます!
アタファミの目標
中くらいの目標:S tier以上の大型大会で優勝する
大きい目標:大会総合戦績ランクで世界一位になる
そして人生の目標
中くらいの目標:日南葵のことを知る
大きい目標:人生において『キャラクター』になって、楽しく生きる
友崎は菊池さんのことも大事ですが、夏休みに自分自身に課した目標である日南に人生の楽しみ方を教えたいとも思っていました。
なのでオフ会にももちろん日南を誘っています。
そして菊池さんへ今までの人生相談のことを日南に話してもいいかと承諾を得ます。
そしてアタファミオフ会の会場では友崎、日南、足軽さん、ハリーさん、マックスさん、レナさんの6人でオフ会が始まります。
オフ会では友崎がプロを目指すと決めたことやその為に新しいキャラを使いこなせるようにしていることそしてみんなに彼女が出来たことを伝えました。
そして夜まで続き打ち上げまで行うこととなりました。
打ち上げにはハリーさんとマックスさんは動画配信があり参加せず、友崎、日南、足軽さん、レナさんの4人で行いました。
話しの内容は主に友崎が彼女の出来た報告による恋愛相談のような感じでしたね。途中レナさんからアプローチを受けるもなんとか友崎は受け流します。
そして友崎が今悩んでいる菊池さんとの関係について相談すると年上の足軽さんから
「それは、本当に自分だけを信じて努力を重ねてきたゲーマーの業みたいなものなんだよ」
オフ会はそこで解散となりました。
菊池さんとの関係
オフ会の帰り道、友崎は一人で歩きながら菊池さんが作った小説を読んでいました。
内容は『ポポル』と『私の知らない飛び方』の両方のエッセンスを感じるような内容で日南と友崎のようなキャラクターが描かれていました。特に日南をイメージしたキャラは日南の生き方を映したようなキャラで友崎は菊池さんは日南の裏の部分を知らないのに友崎よりも知っているような気がするほどでした。
帰宅後友崎は菊池さんと電話し、オフ会のことや読んだ小説に事について話し合いました。そして話していくうちに明日直接会うことになり、友崎は本来予定していたクラスのみんなで行くスポッチャの予定を断ってまで菊池さんと会うことを決めました。
次の日の菊池さんとのデートでは北与野で日南とよく言ったサラダの美味しいカフェに菊池さんと二人で行きました。
お店を出たら偶然日南とその家族と会います。日南と妹とお母さんの3人でした。挨拶程度で特に深い話はしませんでしたが友崎はそこであることに気づきます。
――日南は、家族の前では“そっちの顔”なんだな。
そして帰り道に菊池さんから
「私…友崎くんのことが、もっと知りたいです……」
実はさっき言ったカフェも日南から紹介された場所でしたし、菊池さんは友崎と日南の関係を知りたがっているようでした。
そしてオフ会の日に日南から菊池さんにすべてを話してもいいという許可を得ていたので明日の朝にいつも会議をしていた被服室で話すことを約束します。
そしてその夜菊池さんが小説の続きをネットでアップしたのを友崎は読むとあることに気づきます。
まず小説の内容は友崎や日南をモチーフにしたキャラの物語でした。しかし一番驚いたことは
――自分は個人ででしか生きることが出来なくて、誰かと本当の意味で繋がれることはないのかもしれない。
このような表現が物語の最後で出てきます。ただこれは実は友崎が今日、菊池さんと話した内容のことでもあり友崎のゲーマーとしての業であったことです。
これを見た時に友崎は
小説家・菊池風香に、取材されている。
といった感情が出てきます。そう思うと今までの発言もしっくりくるようになっていき次第に物語の先を読むのが怖くなっていきました。
全てを告白
次の日の朝、被服室にて友崎と菊池さんが会っていました。
そして友崎は今まで日南から人生相談を受けていたこと、そして人生がカラフルな景色を見ることが出来たこと、だからこそ日南に人生の楽しさを教えてあげたいと思っていることをゆっくりと話しました。
「それは……友崎くんにとって、これ以上ないくらい、大切な存在ですよね」
それを認めたうえで友崎は自分の人生をカラフルにしてくれた日南にあいつ自身の人生もカラフルにしたいと、そしてそれがしたいことだと菊池さんに伝えます!
「同じゲームを愛して、お互いに尊敬しあって、自分のためにしたことで、相手に大切なものを与えて、だからそれを返すために……友崎くんもがんばろうと思っている…そんなのあまりに理想の関係すぎて、素敵で…」
「…だからっ!私の入る余地なんて、少しもない……っ!」
菊池さんは泣きながら、そして嫉妬の混じった声で言いました。そこで友崎は
「俺はさ……菊池さんのことが好きなんだ」
「……っ!」
「その気持ちに嘘はなくてさ……こうして日南に対する大切な気持ちを自覚してからも、やっぱり菊池さんのことが好きなんだって、思えている自分がいる。なんていうか俺はある意味、それに安心してて」
「……うん」
「けどさ……日南に人生の楽しさを教えたい、俺があいつの世界をカラフルにしたいって気持ちは――俺の中ではきっと、恋愛とか、そういう気持ちよりも、大事なことなんだ」
一応別れることにはならなかったですが、菊池さんからは
「もしも、友崎くんの荷物が自分の手に余ってしまって、なにかを捨てないといけないんだとしたら――手放すものに、私のことを選んでくれても、いいですからね」
その後二人は学校に戻りいつも通りに過ごします。友崎は濁しながらもこのことを水沢やオフ会でのレナさん、足軽さんに相談してあることを決めます。
自分にとって大切なものは、アタファミを人生にすること、日南に人生の楽しさを教えたいということ、菊池さんと恋人同士でいたいという3つだけであって、それ以外は菊池さんを不安にさせてしまうのなら自分が抱えるものから外そうということでした。
そしてLINEのグループを抜けたり、日南からの課題を断ったり、みんなでつけているかわいくないハニワのストラップを外したり、竹井などの友達からの誘いも断ったりなど一度手にした景色の一部を話すことを決めました。
そしてある帰り道いつもはみみみと別れるはずだった帰り道ですが、「今日は私、ブレーンと一緒に帰る」と言っていきます!そして帰り道では
「ブレーン、さ――いま、あの時の私みたいになってるよ」
「……っ」
そして友崎は
「自分の手に持てるもの以外は、みんなとの時間は、置いていくことにしたんだ。それが俺にとって、自分と菊池さんに、きちんと向き合っていくことだから」
「……そっか。あのね、ブレーン。このあいだ菊池さんと偶然会って、話したんだけどね。……私も、菊池さんも一緒だったの……友崎のこと、好きな理由」
「え……」
「ちゃんとがんばって、自分を変えて、どんどん自分の世界を広げていって。……そんなブレーンの強くて、真っすぐで、キラキラしているところが、二人とも好きなの。」
「いまの友崎がしてるのってさ。世界を広げるのをやめて、新しいことに向かうのをやめて。菊池さんを嫉妬させないように、自分の世界を狭めて……」
「それって――私と菊池さんが好きな友崎の好きな所を、変えちゃおうとしてるってことなんだよ?」
「言ったよね?私まだ、友崎のことが好きだから、さ。わがままかもしれないけど……私はそんなふうに変わっていく友崎は、見たくないんだ。」
「あと、ね。……私にだけはわかるんだよ?菊池さんも、そんな友崎は、見たくないんだ」
みみみに感謝を告げた友崎はみみみと別れた後、菊池さんの家の最寄り駅に向かっていました。そして友崎は大切なものを一つ置いていく決断をしました。
菊池さんにはLINEで『これから話したい』と伝え、家まで向かっています。
家に辿り着く途中の橋の真ん中で菊池さんと会うことになります。そして友崎は
「俺、いろいろ考えたんだ。菊池さんを不安にさせないために、どうすればいいのか。どう変わればいいのかって」
「俺はこのままでしかいられないし、けどそれで、菊池さんがつらい思いをするようだったら……菊池さんを傷つけてしまうようだったら……」
そこで菊池さんから
「……友崎くんは、私と友崎くんの関係を、気持ちから始まった関係を、言葉っていう魔法を使って、特別なものに意味づけてくれました。」
「だけどそれはきっとあとづけの理由だったんです」
「…うん」
「たぶん私と友崎くんの関係には、一つだけ足りないものがありました。」
「――だから今度は、私に選ばせてください」
菊池さんは少しずつ近づきながら
「私は、友崎くんがいいです」
「私にも、友崎くんを選ばせてください。――これが私の思う、たった一つの足りなかったものです」
友崎は気づくと菊池さんの身体を引き寄せ両手で抱きしめます。
「ごめん…ありがとう」
これによって二人は正真正銘のお互いに選び合った恋人同士になることが出来ました。
そして帰り道。
「友崎くんが私に教えてくれた、一番大切なことは、ね?」
「無理に自分を変えなくても、大切な人と一緒にいることができるってことなんですよ」
「だから、書いたけどまだ一度も言えなかった言葉、ここで言わせてください」
「――大好きだよ、文也くん」
友崎は菊池さんへの想いを抑えられずついにここで菊池さんとキスをします。
そして別れる最後に菊池さんから
「も、もしかしたら私はまだ…日南さんよりも、友崎くんのことを知らないかもしれないけど…」
「友崎くんとの、その、キ、キスを知っているのは……私だけですよね……?」
その後
無事三送会で旧校章を受け取ることが出来た友崎と菊池さん。
そしてこれからの二人はすれ違いや矛盾なこともあると思うけど一緒に乗り越えて特別にしていこうと誓います。
そして放課後被服室にて友崎と日南が密会します。
そこでは友崎はどうしても日南に伝えたいことがあり、そして確信をもって答えます。
「ずっと、疑問だったんだよ」
「意味のないことを何よりも嫌うはずのNO NAMEが……全部の行動に理由のあるはずのお前が、なんで俺にここまで関わるのか」
友崎は日南に初めて出会ったとき『人生はキャラ変が出来ない』と言いました。実はそれが関係しているようです。
「お前が言う『キャラ変』っていうのはさ……俺を変える、っていう意味じゃなかったんだよな」
「――お前だったんだ」
「お前の言うキャラ変っていうのは、プレイヤーとしての日南葵が操作するキャラクターを変えるって意味だったんだよな」
それは、自分の正しさ証明するためでもありました。
「人生を攻略するキャラを変えても――友崎文也という弱キャラを使っても、同じ結果が再現できるってことを、証明したかったんだよな」
「お前が考えた『人生』というゲームの攻略法の正しさを、証明したかっただけなんだ」
すると日南は
「……さすがnanashiね」
全てを認めた日南でしたが、そこで予鈴のチャイムが鳴ります。そして「ごめんなさい。……それじゃあ、私は先に」と告げ被服室を出て行ってしまいます。
1人残された友崎は自分と日南について考えます。
同類だと思っていた俺とあいつは、実はゲーマーであること以外、なにもかもが違っていて。けれどその一点だけで、なにもかもつながっていて。
――俺と、そして日南葵は。
――きっとほんとうの意味で、ひとりぼっちなのだ。
読んでみた全体の感想
一番の感想は
菊池さんと別れなくて良かった!
読んでいると非常にモヤモヤする展開ばっかりで、自分のやりたいことを優先させたい気持ちと菊池さんを悲しませたくないという気持ちがどうしても矛盾してしまうという葛藤がずっと描かれていました。
でも結局は菊池さんが我慢するという結果に落ち着いた感じですね。
ともあれ菊池さん推しの私としては良かったです!キスもして距離も近づきましたしね。
あとみみみも良かったですね。いつも友崎の背中を押してくれる重要なポジションです。報われないですけど絶対に必要なキャラですよね!人気な理由も分かります。
また今回は日南についてそこまで詳しく記載していませんでしたが、日南の行動原理みたいなことがよく出てきましたね。過去にどんなことがあったのかはまだ分かりませんが、それは次巻で描かれるでしょう!楽しみです!
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